――事前にいただいた資料の中に、須田さんがアイドルになった理由が「特別な存在になりたかったから」とあったのですが、具体的にどんな存在になりたかったんですか?
すごくシンプルに言うと、人に好かれたかったんです。本の最初の方にも書いているんですけど、小学生の頃から人に選ばれるという経験が全然なくて、“選ばれる”ということに執着心を持って過ごしてきた期間が長かったんです。そうやって自分でも気付かない内に“選ばれない”ことに対してコンプレックスを持って子供時代を過ごしたからこそ、オーディションを受ける時は、「アイドルになったら私のことを好きって言ってくれる人がいるかもしれない」というワクワクした気持ちが強かったですね。
――第1章の第1節は「“かっこいい”のためなら頑張れる」となっていますが、今もこれが逆境に遭った時のモチベーションになっているのでしょうか?
そうですね。「あんなふうに格好よくできたら自分に自信が持てるだろうな」とか「これをできる自分は格好いいだろうな」と想像する時間はモチベーションになっていますね。
――その“あんなふう”に当たる、憧れの人っていますか?
(熟考して)うーん…特定の人じゃないのかもしれないです。漠然としたイメージですけど、“余裕がある人”とか。焦りを表に出さない人に昔から憧れを持っていますね。自分もそうなりたいし、異性についてもそういう人は素敵だなと思います。
――この本には、須田さんがファンとのコミュニケーションのために書いている“ダスノート”の誌上再現や、“書き込み式思考術ワーク”が付いています。それもこの本の面白いところなのかと思うのですが。
ワークに“仲のいい人から学ぶところ”を書くページもあれば、“苦手な人から学ぶところ”を書くページもあるのが面白いと思っています。私がいつもやっている考え方で、苦手な人のことも尊敬できるようになるためのページになっているので、ぜひやってみてほしいです。仕事が楽しくなったり、会社の居心地が良くなったりする参考になればいいなと思います。
――本の中で“逆境をはねのける思考術”を紹介している須田さんですが、そんな須田さんが最近逆境だと感じたことってありましたか?
今、「豆腐プロレス」(毎週土曜夜0.35-1.00ほか、テレビ朝日系)に出演させてもらっているんですけど、ずっとせりふがなかったんです。第1話の台本にはせりふがあったんですけど、現場に行ったらそのせりふを言うのが自分から他の人に変わったことがあって。ちょっと悩みそうになりましたけど、今の私はそれだけじゃ悩まないですね。みんなその作品を良くするために動いていて、そのために理由があることを分かっているから、気にはなりませんでした。「まだ任せてもらえる人になれていないんだな」という反省というか、「まだやれることがあるな」という向上心につながりましたね。“逆境は向上心が持てるチャンス”だと思うので、もっと頑張ろうって思いました。
――最後に、本の発売を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
今の自分に自信が持てないという人、今の自分が好きじゃないという人にぜひ読んでもらって、自分のことを好きになってほしいなと思います。“須田流”ですけど、仕事術も紹介しているので、考え方の1つにしてもらえたらうれしいです。
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