＜朗読劇『風の聲〜妖怪大戦争 外伝〜』特別対談＞プロデューサー・水島裕×語り部・山寺宏一「朗読だから、できることがある」

水島裕も“河童”役で出演

――水島さんも“河童”役で出演されますよね。

水島：はい。脚本の構想の段階から関わってきてますが、代表的な妖怪というか、こういう作品に欠かせない妖怪っていろいろいますよね。その中の一つで、セリフが少ないのがあったら俺がやるよって(笑)。それが河童だったんです。

山寺：(河童ということは、肌を)緑に塗るんですか？

水島：絶対、塗らないです(笑)。他のアニメ作品でも河童をやったりしていて、好きな妖怪でもありますからね。僕の中の河童のイメージは、ひょろ長い感じではなくて、ふくよかな感じだったりします。

――“脚本の構想の段階から関わった”というお話が出てきましたが、今回の脚本は高橋郁子さんによるものですね。

水島：今回、僕は7回目のプロデュース公演になりますが、高橋さんとは1回目から一緒にやっていて、彼女は過去にも妖怪を題材にした作品で脚本を書いたりしてますから、こういう作品に向いていると思って、今回もお願いしました。まずは大まかなところを考えてきてもらって、「ここはこうしたら？」とか細かい部分を話し合って作っていきました。

――山寺さんは最近台本を読んだということですが、読まれての感想は？

山寺：サブタイトルが『妖怪大戦争』で、今回のプロジェクトの中の一つになるわけですが、読んでみると、妖怪は出てくるけれども“人間ドラマ”だなぁと思って、とてもいい話だと思いました。妖怪ですからもちろんフィクションの要素もありますけど、題材がとても身近に感じられる人間ドラマなんです。そこに妖怪がどう絡んでくるのかを楽しんでもらうストーリーだと思いましたし、人間にとって大事なことを伝えてくれる作品だと思いました。