――本の内容についてですが、放送では描きおろしの漫画に苦戦している様子をお話ししていました。
そうそう。最初は2ページの発注だったんですけど、2ページで収められるほどの構成力がなくて、4ページになりました。「ネームを描くってこんなに大変なんだ!」って思いましたね。漫画家に対するリスペクトが止まらないというか。中学の時に諦めてよかったって思いました(笑)。
描きたいことはぼんやりとあったんですけど、漫画って総合芸術だから、何でもできるんですよね。ナレーションでもいけるし、吹き出しでもいけるし、しゃべりでもいける。何でもできるってなると、全然どうやって収めていいか分からなくて。
ネームに落としてからも、描いたことがないから画力がまず付いてこないし。下書きまで全部終わって「これでやっとメドついた」「これでやっと終わる」くらいの気持ちでいたんですけど、そっからのペン入れにめちゃくちゃ苦労して。まずペンを1本も持ってないっていう(笑)。
今の漫画家はほとんどみんなデジタルで描いてるらしいんですけど、ペンタブとかを買わなきゃいけなくて。「この4ページの漫画のためにそれ全部そろえんの?」って思いつつ家族に相談したんですけど、やっぱダメって言われて(笑)。そこからGペンを購入して描き始めたけどダメで。Gペン、めちゃくちゃ描くの難しいんですよ。ビチョビチョになっちゃって。
それで下書きをもう1回やり直して、今度はミリペンを買って、また描き始めたんですけど、漫画の線って全部同じ線じゃ書けないんですね。ミリ数が違うペンをたくさんそろえて書かないとダメなんですよね。結果12、3本全部買ったんで、5000~6000円掛かったんじゃないかな。
でも、使い方が分からないからどんどんペン先が死んでいくんですよ。最後の方はペンがなくなってきて、どんどんペンが死んでいく中で描き上げたんで、明らかに3、4ページ目はペンが力尽きてるのが分かる線になってます(笑)。Amazonから新しいペンが届くのが間に合わなかったんですよ(笑)。
――そのほか、出来上がったものをご自身でも目を通していると思いますが、自分で読んでみた感想は?
僕自身読んでみて、結構しっかりしてて面白いなって思いましたね。最初にフリートークの書き起こしを頂いた時に、「ただの書き起こしじゃなくて、ラジオを聴いてる感じを出せるように、読んでてリズムが立つようにしたいです」って話をしたんですよ。しっかりお願いしたのはそこだけかな? それを見事に実現してくださったんで、すごいうれしいですね。
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