恒松祐里、“体当たり演技”で新ヒロインを熱演「頭がパンクしそうでした」<Interview>

恒松祐里にインタビューを行った ●撮影:宮川朋久

――オファーをもらった際に「驚いたし悩んだ」とおっしゃっていましたが、かなり葛藤があったんでしょうか?

オファーを頂いたときは本当に悩んだんです。自分自身ではそんなに抵抗はなかったんですけど、何カ月も考えていく中で、もしいつか自分が結婚して子どもが産まれたりしたときにどういう影響を受けるんだろうって考えたりして。

考え過ぎかもしれないんですけど、いじめられるんじゃないかと思ったり…まだ起きてもいないことに対しても心を痛めていました。私の大切な人が傷ついたら嫌だなって思ったんです。でも、父と母に相談したら、もともと父はこの作品が好きで見ていたので「すごくいいチャンスだと思うよ」と賛成してくれました。

――そんな中、出演の決め手は何だったんでしょうか?

コロナ禍で、今何が起こるか分からない世界じゃないですか。その中でこういうチャンスを頂けて、台本を読んだらすごくすてきで。演じたいと思った役柄を捨ててしまうなんて、もったいないと思ったんです。とにかく演じたいし、チャレンジしようと思いました。

――シーズン1は社会現象になるほど反響がありましたね。

オファーを頂いた時に見たんですが、すごく面白い作品だなと思いました。皆さんが役を演じ切っていて、情熱を懸けているのが画面から伝わってきました。こんなにも全力だからこそ、多くの人に受け入れられて、社会現象になったんだなと納得しました。

皆さんのお芝居がすてきで、シーズン1の最終話のトシ(満島真之介)のシーンだとか、全部が本気で全力。人間の良い部分も悪い部分も、ド直球で画面から伝わってくるのがかっこいいなと思って、出演したい気持ちが強くなりました。

――とはいえ、出来上がっている高い熱量のチームに途中から参加するのは勇気が必要ですよね。

シーズン2からは、いろんなキャラクターが出てくるということでしたが、やはり怖さはありましたね。私が演じた役のモデルとなった乃木真梨子さんは、映像資料がほとんどなくて。わずかなインタビュー映像も拝見したんですけど、謎が多い方なんです。

実際の映像で見た話し方のテンポを感じ取りながらも、オリジナルキャラクターの役作りを自分でしていかなきゃいけなかったので、そこのバランスが難しかったですね。本作の乃木って、心の中では野望もあると思うんですが、それを出すシーンがないのでつかみどころがなくて。だからこそ、私の中では意識しようと思っていました。

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