adieu(上白石萌歌）ミニアルバム『adieu ２』をリリース！「歌はより裸になるような表現なのかなって思います

上白石萌歌がadieuとして二枚目のミニアルバム『adieu ２』をリリースした。より多彩で繊細な表情が見える作品で、前作から引き続き、藤井風の楽曲等で知られるYaffleが全曲の編曲を担当している。

「一年半前の『adieu 1』はadieuが私であるということを表明してからすぐに出したアルバムだったので、私自身adieuという存在が何であるかということを模索した一枚だったんです。時を経て２を出させていただくってなって、『adieu １』を聞いてくださった方の反応とかを吸収しながら、歌に対する考え方が変わっていきました。ちょっと浮いていた足が地面に着いたような気持ちがありまして、そういうふうに、名刺のような１から発展させたアルバムができたと思います。adieuってフランス語で“さよなら”という意味ということもあって別れを歌っている曲が多いんですけど、２はさよならで終わるんじゃなくて、そこから何かを始めるようなものにしたいという意識が自分の中であったので、いったん止まっていたときからまた走り出すような、少し前向きなエッセンスを入れたつもりです」

　前作にも楽曲提供していた小袋成彬、塩入冬湖（FINLANDS）に加え、カネコアヤノ、古舘佑太郎(２)、君島大空といった面々が参加している。

「音楽チームの皆さんには自分の好きなアーティストの方や普段どういうメディアと接しているかをよく話してきてたので、自然とこの皆さんがadieuという活動に賛同してくださって曲を寄せてくださったという感じが強いんです。自分がファンの方しかいないですし。『愛って』を提供していただいた古舘佑太郎さんとは特に話を重ねて作りました。すごく真っすぐな愛を歌った曲で、私的には愛に気づき始める歌なのかなって思ってたんですけど、ストレートな歌詞をストレートなまま歌うんじゃなくて、ちょっと違う角度から歌ってみたいよねっていう話をして。
とにかくいろんな角度からレコーディングをさせていただいているので、歌ってから感情が変わっていくんです。小袋さんは、プライベートでつながりもあって。今回提供してくださった『ダリア』の前奏は、年号が令和に変わったときに、小袋さんが『昭和と令和って韻が踏めるよね』みたいなことをツイートしてたのを見て、『それで曲を作ってくださいよ』ってリプを送ったら、この前奏が生まれたんです（笑）。不思議なつながりだなと思います。すごく素敵なお兄さんみたいな存在で、新しい音楽とか、かっこいいことを教えてくださる方です。『シンクロナイズド』を提供してくださった塩入さんのデモをいただいたときに、塩入さんの歌い方と私の歌い方が真逆にあるような気がしたんです。どういうふうに自分の歌に落とし込んでいったらいいのかなと思って、家に小っちゃいレコーディングブースのような場所があるのですが、そこでマイクに向かって自分で何度もデモを録ったりしながら、少しずつ流れを組み立てていきました」