米倉涼子、何度演じても感じる“声の芝居”の難しさ「歯がゆさは常にあります」<Interview>

米倉涼子がインタビューに応じた ※提供写真

――今作でブラック・ウィドウ役の吹き替えは7回目ですね。

前作の「アベンジャーズ/エンドゲーム」で、衝撃的な終わり方をしていたので。きっと、これは次回もあるんじゃないかなって覚悟しておりました(笑)。

――「やっぱり、来たか!」という感じですか?

新作が撮影されているといううわさを何となく耳にしていたんです。また、心を決めて挑まないといけないなという思いでいっぱいでした。

――ブラック・ウィドウというキャラクターについて思うことは?

私自身、声の吹き替えを担当しながらも、彼女がどういう存在なのか分からないままここまで来ているんです。きっと、(実際にブラック・ウィドウを演じている)スカーレット・ヨハンソンさんも同じ思いだったのかなと。

謎の女性スパイというところからスタートしていますけど、これまで彼女の過去などに触れる話はほとんど出てこなかったと思うんです。でも、今回はいろいろ明らかになっていくということで、個人的にも楽しみにしていました。

――あらためてですが、ブラック・ウィドウの魅力は?

皆さんご存じの通り、とても強い女性。感情も表に出ないですし、いつも平常心を保っている。そういうクールな部分はずっと変わりませんけど、今回は“ある家族”と出会うことによって、これまでとは違う表情が見えてくるんです。

私も、周りからは強くてクールで後悔することなんて何もないんじゃないかって思われがちですけど(笑)、決してそんなことはなくて。家にいる時はダラッとしているし、ずっと何かを食べていることもあるし。身近な人に対しては、感情をあらわにしてケンカをすることだってありますから。

外の顔と、家の中の顔ではないですけど、今回の作品ではアベンジャーズとしてのブラック・ウィドウとは違う人がそこにいる。今まで抱えてきた思いやウィドウとしてのつらさなども描かれているので、比較的分かりやすいストーリーになっていると思います。