お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二が6月30日、東京會舘で行われた第47回放送文化基金賞の贈呈式に出席。いじめ問題への思いを語った。
斉藤は放送文化基金賞の個人・グループ部門<放送文化>で受賞したNHKの「FACES」プロジェクトの関連番組に出演。
世界共通の問題であるいじめについて、NHKが2017年から世界11の公共メディアに連携を呼びかけた国際プロジェクト。「FACES:How I survived being bullied(いじめをこえて)」として、いじめ経験者が自分らしく生きられるようになったきっかけを語る2分の動画を、放送やWEBで配信。動画を2本制作・提供すれば、他局制作番組も無料で利用できるコンテンツ交換方式も評価された。
斉藤は「最初このプロジェクトの番組のオファーがあったときに、自分的には受けるべきなのかどうなのかすごく迷いました。普段は芸人というお仕事をしていますので、その中で“過去にそういった経験があった”“ひどいいじめに遭った”と言うことで“この人はいろんなつらい過去を乗り越えてきた人なんだ”“頑張ってきた人なんだ”という目で見られてしまったらどうしよう、それを笑いに変えることができるのかという悩みがありました」と心境を吐露。
「でも日本だけじゃなく世界中でいじめで苦しんでいる人たちがいるというのを知り、その中で自分が発信することは、とても大事なことなんじゃないかと思い、このプロジェクトに参加させていただきました」という斉藤は、「過去のいじめについて語ることは本当につらいものがありましたが、過去にいじめがあった、今もいじめに苦しんでいる人たちの言葉が僕のSNSにもたくさん寄せられまして。自分が発信することによって救われたというメッセージを頂いたときに、参加してよかったなと思います」とコメント。
「この『FACES』のプロジェクトだけでなく、いろんな形でいじめで苦しんでいる人たちを助けられる存在になっていければいいなと思っています」と締めくくった。
◆取材・文=坂戸希和美