“声優アーティスト”と呼ばれるジャンルはもはや一般的となり、日本の音楽シーンには様々な声優たちによる個性豊かな音楽が溢れている。そんな中、2009年にアーティストとしてソロデビューを果たし、今年で音楽活動12周年を迎えるのが豊崎愛生だ。声優としては、アニメ『けいおん!』(平沢唯役)や『めだかボックス』(黒神めだか役)、『ゆるキャン△』(犬山あおい役)といった人気作に出演し、作品に関連するキャラソンも数多く歌ってきた。一方では寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥とともに結成された声優ユニット・スフィアでも活躍している。では、ソロとしてはどんな音楽を届けようと意識してやってきたのだろうか?
「私は元々、歌手専門でやってきたわけではなく、ただただ音楽が好きな人でしかなかったので、スキル的には自分の理想に到達できない部分がどうしてもあるんですよ。なので、自分がソロで音楽をやるのであれば、声優だからできる音楽のアプローチがあるんじゃないかなと思ったんです。それはキャラソンのようにいろんな声色で歌うということではなく、例えば1対1で話しかけるようなニュアンスで言葉をしっかり届けるように歌ってみたりとか、そういう部分で声優としての強みを出せたらいいかなって」
楽曲に関しては、「自分の好きなものを好きなスタイルで、好きな方たちと好き放題に作らせてもらってきた感じですね(笑)」と言うように、敬愛する様々なアーティストから楽曲を提供してもらうスタイルでやってきた。そこには自身の趣味嗜好が明確に表れているのと同時に、コアな音楽ファンにもしっかりアプローチし得る高い音楽性が生まれている。結果、音楽を入り口として豊崎愛生の存在を認知したファンも数多い。
「“はじめまして”と言える場がたくさんあるのは本当にありがたいことですよね。そもそもは声優から始まっていますけど、私の中では声優と音楽のどっちが本業でどっちが副業みたいな区別はないので、フラットな視点で豊崎愛生に触れていただけたらうれしいなとは常に思っていますね」
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