桑田佳祐の「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」が佐藤健主演の映画「護られなかった者たちへ」の主題歌に決定

2021/07/06 07:00 配信

映画 動画

映画「護られなかった者たちへ」の主題歌が決定(C)2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会

瀬々監督のコメント


震災のあった3月11日の夜、被災地のあちこちで星空がものすごくきれいだったという証言が多くあった。「月光の聖者達」を聴いて、まず頭に浮かんだのがそんな光景です。

桑田さんのこの曲は追悼の歌のようでありながら、生きることの大切さをさりげなく差し出している。震災の直前に出された楽曲でありながら、震災以降の自分たちの心情にピタリと当てはまる気がする。「時代(とき)は移ろうこの日本(くに)も変わったよ」だけど、「現在(いま)がどんなにやるせなくても明日(あす)は今日より素晴らしい」。

震災からコロナ禍、まさに今を生きる多くの人々を支えてくれるこの楽曲が、映画に大きな思いを授けてくれたと思っています。

筒井竜平プロデューサーのコメント


このたび、桑田佳祐さんの「月光の聖者達」を主題歌とさせていただくことができました。東日本大震災から半年後の2011年9月10日、11日に宮城県はセキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)で開催された、「桑田佳祐『宮城ライブ~明日へのマーチ!!~』」。

遺体安置所となっていた場所の再開であり、また桑田さん自身の病気からの復活の場でもあったあのライブのアンコールで、「故郷」(ハーモニカ演奏)からの「月光の聖者達」という象徴的なブロックは、深く深く心に染みわたるもので、その後も忘れえぬ体験となりました。あれから10年という時が経ようとしている中で、宮城を舞台にしたこの映画の開発をスタートした時から、映画化が成就した暁には、桑田さんに主題歌での参加をぜひお願いしたいと考えていました。

2011年2月にリリースされたアルバム『MUSICMAN』に収録されているこの楽曲は、この10年という月日の中でたくさんの人に聴き継がれ、たくさんの思いが寄せられ、この先もずっと愛されていく楽曲であると思います。映画の物語にはもちろんのこと、観ていただく観客の皆さまにも、そっと寄り添ってくれる存在です。

ままならないことが多い世の中で、それでも前を向いて歩いて行こうとする私たちにとって、最高のエールとなるこの楽曲を映画の中でも堪能いただければ幸いです。