「バケモノの子」「竜とそばかすの姫」に出演した染谷将太が語る“細田守監督らしさ”<金曜ロードショー>

2021/07/08 06:00 配信

映画 アニメ

染谷将太は映画「竜とそばかすの姫」で主人公の同級生役を演じる (C)日本テレビ

「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)では、映画「竜とそばかすの姫」(7月16日[金])の公開を記念して3週連続で細田守監督作品が放送されている。7月2日に放送された「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)に続き、7月9日(金)の放送では細田監督作品で最大のヒット作となった「バケモノの子」(2015年)が放送される。

放送に先立ち、「バケモノの子」では主人公・九太(青年期)を演じ、「竜とそばかすの姫」では中村佳穂が演じる主人公・すずの同級生であるカミシンを演じている染谷将太よりコメントが届いた。

染谷将太「主人公が経験する苦しさも容赦ない」


――2作に共通するポイントは?また、それぞれのキャラクターはどんな印象でしょうか?

2作に共通しているポイントは、「主人公の成長物語」ということだと思います。

九太は、とにかく抱えているものが大きいキャラクターでした。孤独な状態から始まり、バケモノに育てられるという“成長する側”の役だったので、なにか欠けているものが満たされていくというか、一人の少年が青年になり強くなっていくということを、心掛けて演じました。

カミシンは久太とは全く異なり、主人公・すずの同級生なんですが、今回の映画に出てくるキャラクターの中で一番明るい“元気パート”です(笑)。カミシンが出てくると空気感が少し変わり、その場のテンションが上がるという、そういう役にしてほしいと細田監督がおっしゃっていました。ですので、(カミシンは)九太とは正反対の“主人公の成長を支える側”の役でした。

――ご自身はどちらに近いですか?

そうですね…。九太ほど闇も抱えてないですし、カミシンほど元気もないですけど…(笑)、どちらにも憧れはあります。

九太はたくさん苦労をして戦い成長をしている分、強さと優しさを持った人間でした。カミシンは良い意味で周りを気にせず、でも憎めない人で、すごく良い奴だなと思いました。

――2作を通して感じる“細田監督らしさ”とは?

どちらもエンターテインメントとして純粋に楽しめて、すごくワクワク、ドキドキする作品です。

ただ心をえぐられると言いますか…。主人公が経験する苦しさも容赦ないですし、でもそこから得られる愛情や前に進んでいく希望も、本当に底なしの希望というか、曖昧さがない。しっかり表現し切っているというのが、自分は“細田さんらしさ”だと思います。

その上で、本当に全ての人が観て楽しめる映画になっているというのが、すごいステキだなと思っています。

――「バケモノの子」のお気に入りのシーンはどのシーンですか?

後半、渋谷の街に巨大なクジラが現れるんですけれど、あれはなんとも秀逸ですね。忘れられない映画のワンシーンとして、自分に刻まれています。

――「金曜ロードSHOW!」視聴者へのメッセージをお願いします。

とにかく一人の少年の成長物語として存分に楽しんでほしいです。

人はもちろん一人では生きられませんが、親だけではなく、たくさんの人たちによって育てられていくというメッセージが描かれていると思います。育ててくれるのが、人間ではなくバケモノというのがすごく面白いところですよね。

ハラハラ、ドキドキのアクションあり、恋もあり、そして最後には大きな感動がある、本当に誰が観ても楽しめる作品ですので、是非ご覧下さい。