意味がわかると怖い…!読者の予想を裏切る“超短編”漫画、作者が語る創作の裏側

2021/08/04 17:00 配信

芸能一般 インタビュー コミック

意味がわかると怖いと話題の“誰でもない”さんの漫画※誰でもないさん提供

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、7月21日に単行本「かい猫ミーに出会ったら」を刊行した、誰でもない(@daredemonaidare)さんの“超短編”マンガ。「考察がはかどる」と話題の作風について、誰でもないさんに創作の背景などを伺った。

「意味がわかると怖い」を凝縮した“超短編”漫画


誰でもないさんのTwitterに投稿され、単行本にも収録されている「けんぼうの頭」という話では、とある家庭教師の女性の物語が描かれる。

教え子のケン坊は、真面目に授業をしようとしても「たくあん」「すのもの」「けだもの」「てんきゅー」などの意味の成立しない返事ばかりしてくる、手の焼ける生徒だった。「私にはこの子は無理だ…」と諦めかけていたところ、女性はあることに気づく。ケン坊が発する一見脈絡のない言葉の1文字目だけを最初からつなげて読むと、母親から虐待を受けていることを訴えるSOSのメッセージになるのだ。それに気づいたおかげで女性は母親を通報し、虐待を止めることができたが、この事件がトラウマとなり家庭教師を辞めてしまった。

この展開に、読者からは「最初はわからなかったけど、読み直してゾーっとした」「だからこのタイトルなのか…!」「意味がわかると怖い」「鳥肌立った」などの声が寄せられている。

その他にも、一見平和な話かと思いきや不穏な終わり方をする物語や、ホラーかと思いきやクスリと笑えるようなハッピーエンドのお話など、読者の予想を裏切る作風が人気を集めている誰でもないさんの作品。4ページという“超短編”にもかかわらず「考察がはかどる」「伏線がすごい!」などの反響を呼び、漫画を投稿し始めた2019年当初は約1万人だったTwitterのフォロワーが2年間で10.3万人まで増えるなど、多くの支持を集めている。