鬼龍院翔が語るゴールデンボンバー流“エンターテイメント”「辞めろと言われても辞められない意地のようなものですね(笑)」<インタビュー>

2021/07/27 18:00 配信

音楽 インタビュー

ゴールデンボンバー鬼龍院翔がツアーを終えてインタビューに応えた 撮影=菅沼剛弘

「元気でいろよー!」は約束の確認みたいな思いで言っていました

——オーディエンスに向けて、ライヴ後半に「元気でいろよー!」と問いかけている姿が、すごく印象的でした。

以前から言っている言葉ではあるんですけど、今までは自分がライヴで救われてきたから、気持ちの面で「元気でいてくれよ」と伝えていたんです。でも、今はそれに加えて健康であることが本当に大事なことだと気付いたので、このツアーに関しては、「元気でいたらまた会えます、元気でいてなバイバイ」っていう約束の確認みたいな思いで毎回言っていました。

——約束という意味では、ライヴ配信のコメントで「やっぱり行きたかった」という声に、別の視聴者が「絶対にまた次があるよ」と断言していて、鬼龍院さんへの信頼が感じられるなと思ってグッときました。

だとしたらすごく嬉しいですね。ずっと活動を続けてきて、ブレイクをして4年目くらいまでは、なかなかファンとも信頼関係が築けていないと思う瞬間も多かったんです。もちろん理解してくれる人もいたけど、心から言った言葉も「作った言葉」と誤解されることが多くて“真面目にやっているのがアホらしいな”と心が折れたこともありました。だけど投げ出さずにいて良かったですね。

——ライヴに向き合う姿勢からも、その真摯さは感じました。

僕は頑固だから、メンバーやスタッフも面倒くさいと思うんです(笑)。それくらい隅々にまでこだわっているし、やっかいなほどの情熱でライヴをやろうとしていることだけは、どんなアンチの人でも否定出来ないくらい向き合ってきたつもりでいます。そういう行動を何年も続けてきて信頼してもらえたんだとしたら、すごく嬉しいです。

——それと、MCで「オーディエンスみんなと目を合わせている」という発言をされていましたが、「目が合っていないと感じるとしたら(あなたが)他の人を見ているから」とユーモアで話していたのも、すごくファンの思いを汲み取っているなと思いました。

僕は趣味が“ファン”で、ファンの性質とか生態を調べるのが大好きなんです(笑)。まずはファンがどう思ったかを調べると、そこで色々な意見が知れるし、ファンが喜ぶことや、ガッカリすることも分かってくる。

たとえば、それで「目が合わなかったから嫌われている」と思い込む子たちがいることも知ったので、だったら「僕は360度を必ず見ます」と伝えたいなと。現実には無理かもしれないけど、僕が「そう感じている人たちがいることを知った」、そして「その気持ちを解消したい」と思ったことは事実なので。それが少しでも伝わればいいなと思っての言葉でした。

——ライヴを終える頃には、メンバー全員がすごくキレイな笑顔をしていたのも印象的でした。

普通じゃないライヴをやってはいるけど、メンバー全員がライヴを心から楽しんでいるっていう1点だけは確かなことなんです。1人でも本気で楽しんでいなかったら脱退していたと思うし、そういうメンバーとやれていることは幸運だと思っています。僕も他のメンバーも特別な何かを持っているわけじゃない。だけど、そんな4人が一生懸命に一致団結すれば“こんなことが出来る”という証明になったらいいなと思っています。