最後のあいさつでは、黒崎監督が「難しいテーマをはらんだ物語ですが、敵と味方の話ではなく、もっとそれを超えたところで人間みんなの問題として見てもらえる作品にしたいと作りました。でも正直に言うと、足りないんじゃないか。なんで春馬くんがここにいないんだろうと…悔しすぎる」と声を詰まらせるシーンも。
「このことを僕たちがコメントするのはとてもむずかしいけれど、今日はそれをお伝えしたいと思います。すごく悔しい気持ちもありますが、スクリーンの中に一緒に走り切った姿が残っていて、今でもリアルに感じながら話せることがとても幸せだと思っています」「どんな難しい状況でも、最後は生きて生きて生き抜くしかない。そのストレートなメッセージが少しでも皆さんに届くとうれしいです」と映画に込めたメッセージを改めて言葉にした。
有村は「この作品には、たくさんの伝えたいメッセージが込められています。そして、戦時下の話ではあるけれど、当時を生きた若者たちが未来を作るために懸命に生き抜いた青春のお話でもあります。今は、未来が先行き不透明でなかなか考えるだけで疲弊してしまう状況ですが、考えることを諦めてしまうのは心苦しいなと思うので、春馬さんもよくおっしゃっていた『自分たちの仕事の役目は想像力を届けることだ』ということを、改めて一緒に考えていけたらうれしいなと思います」と思いを明かした。
柳楽は「広島で行われた式典でのスピーチ内の『別れるのは、出会えなくなるからではなく忘れられるからだと思う』という言葉が印象的でした。これは、対個人でも対歴史でも言えることで、忘れていくことが一番怖いこと。こうやって映画を通して伝えられていることが、平和への第一歩なのだと思います。本日はありがとうございました」と話し、イベントを締めくくった。
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