海外への挑戦についても「正直、昨シーズンまではそんなに簡単じゃないと思ってました。でも今年(Jリーグが)開幕して、中盤が何人か抜けて…それまで僕(引退)だったり、大島(僚太/怪我)だったり、守田(英正/移籍)がいてから(の碧)だったのが、自分がしっかりしなきゃって気概を見せてから、これはイケるなと」と太鼓判。田中選手も、中村氏に相談したことで「いろんな気付きがあって、見ないでもいろんな動きが分かるようになりました」と感謝していた。
その一方で、「碧はイジられるし、イジりもできる人。何かヴェールに包まれてるけど、やんちゃなサッカー小僧みたいな一面もあるってことはちゃんと言っておきたい。両面持ち合わせてるから(川崎フロンターレでも)かわいがられたんです」と、寡黙な若手イケメン選手の素顔も明かした。
最後の総括でも「トップに上がってきた1年目がすごくインパクトがあって、そこ(2017年)から5年でここまで…正直、今この関係性で彼がドイツに渡るっていうのは、入ったときには全く想像してなかったです。むしろこの子大丈夫かな? というふうに思った、そういう選手だったので」と振り返った中村氏。
「だけど自分をよく分析して、どうやったら試合に出れるかっていうのを、毎日毎日努力していたので。僕はそれを側で見てきましたし、いろんなものを、それこそ僕らから吸収して自分のものにして、どんどん大きくなっていったので…、若干ちょっと、親の心境ですけどね」と照れた笑顔を見せた。
さらに、「彼がフロンターレで培ったものをベースに、向こうでさらに、もっともっといろんなものを上乗せして、スケールアップ、バージョンアップしていくのが楽しみ。彼がそうしてきたように、これからの若い選手が自分がどうやって成長するかって、またものさしの一つとして見ると思うので、頑張ってほしいな。解説者としても、期待してます」と語った。
田中選手も、中村氏について「もちろんプレーの部分もいろんなものを学ばせていただきましたし、頭の中はもちろん、技術的なものもすごい勉強になりました。けど、一番は人間性というか、サッカー選手としてどうあるべきかっていうのが(大きい)」とコメント。
「やっぱり自分は(中村氏を)小さい頃から見てきて、プロになってから一緒にやらせてもらって、人間性を生で近くで見られたので、そこがすごい自分にとって大きかったのかなと。日本でトップの選手の側でサッカーができて、どういう選手であるべきかっていうのを自分は肌で感じれたので」と語り、成人男性の腰のあたりに手をかざした中村氏に「こんな(小さな)ときから知ってますからね(笑)」と言われていた。
これにはSNSやコメント欄で「泣ける」「親心や…」とのコメントが。全体についても「いいイベントだった」「ROLANDさんも詳しくてよかった」などといったコメントが寄せられていた。
「21/22 ドイツ ブンデスリーガ」は、現地時間8月13日に開幕。スカパー!では全試合生中継/LIVE配信予定。
◆取材・文=坂戸希和美