堂本光一&井上芳雄コンビに演出家ジョン・ケアード「2人の友情を見ているのがすごく楽しい!」と絶賛 上白石萌音&音月桂の“強さ”と女2人の固い絆にも言及

2021/08/20 22:30 配信

芸能一般 会見

ミュージカル「ナイツ・テイル-騎士物語-」の製作発表会が実施された※提供写真

KinKi Kids堂本光一と俳優の井上芳雄が8月16日、東京會舘で行われたミュージカル「ナイツ・テイル-騎士物語-」の製作発表に登壇。脚本・演出を務めるジョン・ケアードが、主演2人と音月桂上白石萌音の印象について語った。

シェイクスピア最後の作品である同作は、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターで、「レ・ミゼラブル」などで知られるジョン・ケアードの脚本・演出を手掛けたミュージカル。2018年に帝国劇場で世界初演を果たし、新型コロナ対策を徹底して実施して好評を収めた昨年夏のコンサート・バージョンを経て、今回が待望の再演となる。

奇しくも同じ2000年に「演劇の殿堂」帝劇で初の座長を務め、押しも押されもせぬトップスターの座を20年以上維持している堂本と井上は、2018年に誕生した「ナイツ・テイル」で奇跡のタッグを組んで以来、異なりながらも、互いを認めあい、友情を育んできた。共演者には「どちらかというと脱力系の座長」「嫌な緊張感がないのに、ステージに立つと別人のようになる」と評されている。

出演者への評価を問われたジョンは「彼らがどれだけ魅力的だか、僕が言わなきゃいけないの? 1人ひとり?  難しいな(笑)」と周知の事実であることを断った上で「すばらしい役者で歌手、才能と、そして自信がある」とコメント。

まず、従兄弟で親友で恋敵でもある騎士アーサイトとパラモンを演じる堂本と井上について、「芳雄と光一、この2人はいろんな部分で違うんですよね。でも似ている部分もある。そんな2人の友情関係を見ているのもすごい楽しいです」とコメント。「役者ってたいてい競争意識があるんですけど、協力してコラボレーションしていく。2人とも強くて、自信があって、それと同時に優しく愛らしい」と印象を語った。

そして「役を作る人たち、つまり、ミュージカルでもストレートプレーでも初演を担う役者たちは、もちろん『登場人物にならなければいけない』反面、『役自体が役者のほうに近づいていく』ところがあるんです。だから僕が他の国で現地のキャストやるときも、アーサイトは光一だし、芳雄がパラモン。どこの国に行っても2人が思い浮かぶと思う」と2人への全幅の信頼を明かした。

続いて、敵国の2人の騎士に想いを寄せられるエミーリアを演じる音月についてジョンは「桂もすごい強くてチャーミング。頭が良くてすばらしい。宝塚(歌劇団)出身の方なんですけど、すごく規則をちゃんと守って準備をちゃんとしてきてくださる。そういう“宝塚ならでは”みたいなことを失わず、でもちゃんと自分自身でもある、すごく強く、自分らしく、特別で、個性的な存在。エミーリアをやるにあたっていろんな引き出しを出してくれています」と感謝。

アーサイトとパラモンが囚われた牢の牢番の娘フラビーナを演じる上白石については「萌音もそういう存在。ちっちゃい包み入った、すごい才能って感じですね。小さく見えるけど中にはすごく大きいものが入ってる。強くてすごくかわいらしい個性。何も悪いことが起こらないという感じのオーラがある」とした上で、「役の上で弱いところを見せると、観客が『大丈夫だよ!大丈夫だから』ってサポートしたくなる雰囲気。そういう深いエモーションを自然に持っている」とこちらも絶賛した。

さらに「桂と萌音が一緒にいると、すごいいい、重要なパートナーシップが生まれるんです。物語上でも、2人の騎士は両方ともエミーリアを好きと思っているけど、本当は1人はフラビーナを好きなのかもしれない。エミーリアとフラビーナは違う存在で、すごく長い間離れているけど、再会した瞬間から似通って見えてくる。それは桂と萌音の結束、強さの共有が生み出すものだと思う」として、「光一&芳雄と同様、桂&萌音も、この役を“作って”くださって感謝している」と述べた。

ミュージカル「ナイツ・テイル-騎士物語-」は9月から大阪、東京、福岡で上演。

◆取材・文=坂戸希和美