“アイドルの賞味期限”問題に一石投じる、豪華すぎるハロプロOG「M-line」が示す新しいファンクラブのカタチ

2021/09/11 10:00 配信

アイドル コラム

コンサートツアー「M-line Special 2021~Make a Wish!~」(6月20日公演)より※提供写真

モーニング娘。やBerryz工房、℃-uteなど、数々のアイドルグル―プを輩出してきたハロー!プロジェクト、通称“ハロプロ”。その卒業メンバーを中心に構成される「M-line Club(以下M-line)」のコンサートが、ファンの間で大きな話題を呼んでいる。今年1月に幕を開けた全国ツアーは、チケット完売公演が続出し追加公演が行われるなど、現役メンバーのコンサートに引けを取らない人気ぶりに。SNSでは、「M-line special豪華すぎん?目が足りん」「各グループのレジェンド級が再集結して、これが本物のアベンジャーズか…ってなった」など絶賛の声が上がった。そして、アイドルのセカンドキャリアに新しい道筋を付けるこのM-lineの活動に注目が集まっている。

レジェンド級OGたちによる夢のステージにファン熱狂


そもそも、「ハロプロは知っているが、“M-line”は初めて聞いた」という人も多いだろう。前述した通り、ハロー!プロジェクトを卒業したメンバーの公式ファンクラブであり、中澤裕子や矢口真里、辻希美らモーニング娘。OGを始め、全22名(2021年8月時点)が所属している。そして、高橋愛道重さゆみ田中れいな夏焼雅鈴木愛理工藤遥宮本佳林ら、かつてはエースとしてグループを牽引したレジェンド級OGたちによる、夢のステージを堪能できると好評なのが、現在開催中のツアー「M-line Special 2021~Make a Wish!~」だ。同ツアーでは、各公演ごとに、ゲストを含め4~7名ほどが登場。現役メンバーよりも遥かに少ない人数で、中野サンプラザやNHK大阪ホールといった現役と同じキャパシティを埋めていることからも、OGたちの偉大さや人気の高さがうかがえる。

では、一体なぜ、「M-line」のコンサートがそこまでファンを熱くさせるのか。それは、ハロプロの看板を背負ってきたエースたちによる磨き抜かれたパフォーマンス、卒業後の活動を経てさらに進化したステージ表現、現役時代には見られなかったメンバー同士のケミストリー、ファンの懐古心をくすぐる歴史再現を、一挙に目撃できることが大きな理由だろう。ハロプロ屈指の名曲や各メンバーの最新曲を披露するだけでなく、道重・田中によるモーニング娘。6期コンビや夏焼・鈴木によるBuono!のステージ、さらには、田中・夏焼・鈴木からなるユニット・あぁ!の17年ぶりの復活など、新しさとノスタルジーが共存した“エモすぎる”その内容に、ファンたちは熱狂しているのだ。