YouTubeは「都合のいい男」くりえみに聞くチャンネル運用術<インタビュー>

2021/09/09 07:30 配信

グラビア インタビュー 独占

くりえみ 撮影:金澤正平

自分でできるところは自分でやりたい


――一人で動画投稿するのはやはり大変そうです。

雑誌撮影のオフショットとかはマネージャーさんがいるからカメラを回してもらえるんですけど、いつもは本当に一人だから、この画角で撮りたいけど一人だと厳しいって場面が多くて。友達に来てもらって手伝ってもらうこともあります。どこかで自分が雇うみたいなことをした方がいいのかなって最近は考えています。

――チームで動画を作ることを想定しているんですか?

YouTubeで終わっていく人って、私の周りだと金銭面で困っている人たちなんですよ。チームだけが異常に大きくなりすぎて「赤字だな。終わろう」みたいなケース。私はそうはなりたくないし、そもそも収益化していないのにチームで動きたいって気持ちはないです。

それにチームを作っても、私が全部考えるんだろうなと思っちゃうんです。本当に良い人材がいればいいですけど、それも出会いだし。HIKAKINさんとかはじめしゃちょーとか、あのレベルまでいったら人がたくさんいないと無理だけど、私程度でチームなんて言えないですよ。なので、自分でできるところは自分でやりたいなと思います。

――地に足が着いている感じがいいですね。

YouTubeって移り変わりが激しいんですよね。人は飽きるので。自分もそうなんですけど、この人超いいなと思って動画を見続けても、3カ月ぐらいで飽きちゃう。その人たちのことが嫌いになったわけではなくて、見なくなっちゃうんです。

別にそれってクリエーターが悪いわけではないんです。どんなにクリエーティブを極めても、そういう波は来るので。そこに命を懸けすぎると自分の心が終わると思っているので、あくまでも自分のやりたいことがあって、それを認知してもらうために利用する媒体としてしか考えていないですね。

例えば何か商品を出しましたとなったときに、チャンネル登録者数が多ければ多いほど宣伝しやすいとか。写真集を出しますとなったときに登録者数が多かったら、写真集を出すってことを知ってくれるし。なので、YouTubeで何かを成し遂げたいって気持ちは正直ないですね。

だって登録者数が100万人いても、影響力がない人はないですもん。落ち目になって100万人になっても、その後に何かをやりたいときに付いてこない人が多いです。私も数字にこだわっちゃうタイプなんですけど、そこだけに固執してしまうと大事なものを失っちゃうなと。

いいツールとして扱っていきたいとは思うんです。“都合のいい男”みたいな。本命じゃないけどちょっと寄り添いたいなみたいなときに使う(笑)。何かあったら離れる時期もあるけど、しばらくしたらちょっと会いたいなっていう。そういう関係性ですかね。

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