アルバムタイトルに掛けて、ストレスフルな状況やプレッシャーに直面したときに「戦うか、逃げるか」という質問にBEOMGYUは、「オーディションに合格して、練習生になって、また一生懸命努力してデビューして…と、壁を乗り越えるたびにまた新しい壁ができて悩んで…」と、そういう状況の連続だったと告白。
さらに「正直、会社、放送局、宿舎を行き来するだけで終わる毎日に窮屈さを感じていました。でも前回の『The Chaos Chapter: FREEZE』の活動を機に、それまで大変だと思っていたことも、そういう感情も認めつつもその中で良い部分を見出していくようになって。それが僕の戦いの方法だと思います」と、ターニングポイントを経て戦い方が変わったことを明かした。
TOMORROW X TOGETHERが“第4世代アイドル”“Z世代の代表”と評されることについては、「最初からZ世代を代弁しようと思っていたわけではないのですが」としつつ、「僕たちの話(ストーリー)を正直に話しているから、自然と僕たちの世代が多く共感できる内容になっているのかなと。例えば『We Lost The Summer』や『No Rules』には、このパンデミックの時代に同世代が感じる感情が自然に表現されています」とコメント。
その一方で10代以外にも評価される理由について、「時代によって多少違う部分はあるかもしれませんが、誰もが一度は経験する感情を歌っているので、同世代だけでなく、他の世代の方々も共感して、愛情を送ってくださってるのではないかと思っています」と語った。
また、単独でのプロモーションを行っていないにも関わらず、米ビルボードの「ワールド・デジタル・ソング」に7度もランクインし、TikTokでも使用回数10万超えとなっている「Anti-Romantic」については、「何かを始めたら終わりがある。それが怖くて、気持ちを告げるよりこのままの関係を維持したいと思う人が世の中に多くなっている気がします。その気持ちをよく表しているので、支持されているのではないかなと思います」と分析した。
リパッケージにあたり追加されたファンソング「MOA Diary(Dubaddu Wari Wari)」については、「僕たちを呼ぶときにファンの皆さんが使っている“Dubaddu”を、語感が良いのでサブタイトルに使ってみました」とBEOMGYU。「以前、ファンの皆さんと明日も明後日も末永く一緒にいようと話しました。今はなかなか会うことができませんが、僕たちはいつも一緒で、僕たちの関係は永遠に続くという願いを込めて歌詞を書きました」と製作裏話を明かしていた。
◆取材・文=坂戸希和美