私は刑事という役を演じたことがなくて、刑事だけでなく職業に就いている役をずっと演じたいと思っていたので、まずそれがシンプルにうれしかったです。風呂光はやる気はあるんですけど、最初は少しウジウジしたり、一歩踏み出せないところがあって“ハッキリしろよ!”と思われるみなさんもいらっしゃるんじゃないかな?
でも、1話での整との出会いから、どんどん明るくなりますし、やりがい、生きがいも次々に見つけて行きます。あちこち必死に駆けずり回る風呂光はいじらしいというか、良い子だなと私は思うので、そんな姿を応援してください。
原作の絵として描かれている整もすてきなのですが、菅田さんが演じられることで“整という人間がそこにいる”というイメージになりますし、整に少し違う彩りが良い意味で加わっているのでさすがだなと思います。
また、整の言葉は特に、ドラマをご覧になって救われる人や改めて考えさせられる方がたくさんいらっしゃると思います。そんなせりふの一言、一言を大切に聞いて、見ていただくとしみる作品です。
もちろん、全ての事件がハッピーエンドにはなりませんが、ものの捉え方を少し変えることで視野が広がったり、心が豊かになると思いますので、そういう面を感じながら作品に寄り添っていただけたらうれしいです。
原作を読んだ時から、風呂光役は伊藤沙莉さんしかいないと決めておりました。私が初めて伊藤さんにお会いしたのは今から4年前でした。その独特な低音ハスキーボイスと、竹を割ったような濁りのない性格が印象的で、伊藤さんが演じてきたこれまでの役もどこか負けん気の強い、ボーイッシュなキャラクターが印象的でした。
今回はそんな伊藤さんが女優キャリア初の刑事役に挑みます! 伊藤さん演じる風呂光聖子というキャラクターは、捜査一課という男性組織の中で、己の存在意義に悩み、葛藤しながらも、芯を持ってたくましく働く女性です。
風呂光がもつ繊細さと大胆さを、子役の頃から培ってこられた伊藤さんの多彩な演技力で表現して下さっています。これぞ、“女優・伊藤沙莉”の真骨頂です!
菅田さんと伊藤さんは10年前の月9「大切なことはすべて君が教えてくれた」で共に生徒役として共演されており、お二人とも若手時代にオーディションで勝ち取ったそうです。今回の撮影で湾岸スタジオにいらっしゃった時、そんなお二人が当時を懐かしんでいる姿を拝見しました。
今やドラマや映画に引っ張りだこの俳優に成長されたお二人をお迎えして、また同じ湾岸スタジオから傑作を生み出せることを幸せに思います
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