ムロツヨシが語る、“初主演映画”への特別な思い「これまでの成功例や失敗例を全て捨て、ゼロの気持ちで挑んだ」

2021/09/23 07:15 配信

映画 インタビュー

ムロツヨシ撮影=下田直樹/スタイリスト=森川雅代(FACTORY1994)/ヘア&メーク=池田真希

ムロツヨシが主演を務める「マイ・ダディ」が、本日9月23日より公開された。小さな教会の牧師であり、中学生の娘を育てるシングルファーザーでもある主人公・御堂一男を演じ、ムロツヨシにとっては役者人生25年目にして初めての映画主演作となる。

「飛行機の中で脚本を読んで、号泣してしまった」

――まず本作出演への決め手を教えてください。

僕は昔から映画やドラマ、舞台に関係なく、それが作りものであるならば、幸せなものが見たいと思っていて。それで今回の脚本を読ませていただいたときに、なんてステキな話なんだと思って、飛行機の中だったのにもかかわらず、号泣してしまいました。もちろん、王道的なストーリーで、みんなが知っているような話ではあるのですが、それを真っすぐに伝えようとしているところに感動したんですよね。だから、「この父親を自分が演じさせていただけるのであれば、ぜひ!」ということで、お引き受けさせていただきました。

――脚本との出合いから2時間で出演を即決したというムロ。「勇者ヨシヒコ」(2011年ほかテレビ東京系)シリーズや、「新解釈・三國志」(2020年)など、福田雄一監督作品の常連俳優でもある彼だけに、ムロ自身が「王道」と語るほどストレートな親子の物語を、初主演映画に選ぶのを意外に思った人も少なくないのでは?

バラエティー番組に出させていただくと、街中の人のイメージ調査を発表されることがあるじゃないですか。ああいうのを見ると、やっぱり僕はコメディーの印象が強いみたいですね(笑)。とはいえ、それは本当にありがたいことで、20代、30代の頃は、とにかく名前を覚えていただくのが最優先で、やたらと自分で「ムロツヨシです!」と連呼していましたから(笑)。でも、人間には一面どころか、二面、三面、さらには五面もあるわけで。だからこそ、自分の俳優としての振り幅を広げたい意味もあり、今回の一男を演じるにあたっては、これまで自分が経験してきた成功例や失敗例を全て捨て、ゼロの気持ちで挑みました。

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