内田雄馬、アルバム『Equal』に込めた思いを明かす「“僕の音楽をきっかけとして、聴く人の人生が豊かになってほしい”という軸はずっと変わらないんです」

内田雄馬 撮影=菅慎一/スタイリスト=奥村渉/ヘアメイク=花嶋麻希

今の内田雄馬が一番反映されている楽曲

――『Equal』というタイトルはどうやって生まれたのでしょうか。

タイトルをつけるときに、2枚目のアルバムということで“2”にちなんだいいものはないかって探していたんです。そのときに漢数字の“二”と記号の“=”が重なって。僕は、音楽をやる上で僕の音楽に触れてくださった方には「皆さんも内田雄馬です」ってお伝えしているんです。僕も皆さんと同じ世界に生きている1人の人間で、そんな僕の音楽が皆さんの力になればいいなという思いも込めて。そういう意味でも『Equal』というタイトルが合っているなと。

――リード曲も「equal」というタイトルですね。

そうなんです。まず作品全体として、“今の世の中に立ち向かっていこう”という気持ちも込めていて。僕の音楽のテーマは「挑戦し続けること」。“この作品を聴いてくれている人=内田雄馬”なので、何かに挑戦するときに1人じゃないよ、と。僕自身、コロナ禍に入ってから未来に不安を感じる瞬間が多くなったんですが、そんなときに、前を向いて一緒に進んでいけるようなポジティブな気持ちを音楽でみんなと共有できたらいいなと思って制作してきました。
1stアルバムと比べると、今回はより心に問いかける楽曲が多いというか。僕の精神的な部分や思っていること、在り方に関しての楽曲が多いです。リード曲「equal」もそう。約3年音楽活動をやってきましたが、“僕の音楽をきっかけとして、聴く人の人生が豊かになってほしい”っていう軸はずっと変わらないんです。その思いを改めて詰め込んだのが「equal」。今の内田雄馬が一番反映されている楽曲だと思います。

――強い思いがこもっているアルバムだからこそ、印象的な制作エピソードもあるんじゃないでしょうか。

今回は「こういう楽曲がほしい」ってプロデューサーさんに共有したり、「このアルバムを持ってライブをやったらどうなるんだろう」って考えたり、ベーシックな作り方でした。苦労したことはいっぱいあるんですけど、特別何かが起こったとかはありませんでした。ただ、集中力が求められることは多かったかも。

――集中力。それは、どんな場面で?

アルバムは新たに制作する楽曲数が多いということもあり、毎週歌を録らなきゃいけない期間が2カ月くらいあって。もちろんアルバム制作以外の仕事もありましたし、久々のアルバム制作というのもあって、壁にぶつかる瞬間は結構多かったかもしれません。例えば、曲とどう向き合って表現するのか、とか。それを短い時間で集中して、都度乗り越えていった感じです。