「64-ロクヨン-前編/後編」(2016年ほか)の瀬々敬久監督によるヒューマンミステリー映画「護られなかった者たちへ」が、本日10月1日に公開される。本作は東日本大震災から10年目の仙台を舞台に、全身を縛られたまま放置され餓死させられるという不可解な殺人事件が相次いで発生する様を描く。
連続殺人事件の捜査線上に浮かび上がる、別の事件で服役し、出所したばかりの男・利根役の佐藤健と、殺された被害者から共通項を見つけ出し利根を追い詰めていく刑事・笘篠役の阿部寛に、撮影秘話とこの作品を映画化する意義をたっぷりと語ってもらった。
――まず本作への出演を決意した一番の決め手を教えてください。
佐藤:原作を読んで、もちろん面白かったんですけど、同時にすごく考えさせられました。生活保護というシステムの問題に焦点を当てた作品で、僕はその制度をそこまで詳しくは知らなかったですし、こういった現状が少なからずあるということも知らなかったので、この作品を映画化して、今の社会に問いかける意義がすごくあるなと思いました。
阿部:東日本大震災から10年経って、被災地が今どうなっているかということが、なかなか届いてないし、実際に現場に行ってみないとわからないことがたくさんあった。この作品は、その一つに焦点を当てたものでもあったので、映画化することにすごく意味があると感じました。そして、それを瀬々監督がどう描くのかということにも興味があったし、瀬々監督の作品に出演するのも久々だったので、ぜひやりたいと。
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