――どのテイクが使われているか完成したものを見るまでわからないということですが、撮影時のインタビューでも佐藤さんは「見終わったあとの感情が想像できない」と言っていましたね。お二人は実際に完成した作品を見てどうでしたか?
佐藤:この映画を今の日本社会に提示する、問いかける意義がすごくあるなと思いました。映画としても常に緊張感があるので、没入して最後まで見終えることが出来ました。純粋にエンターテイメントとしても僕は楽しく観られたし、阿部さんはもちろん皆さんの芝居が本当に素晴らしくて、すごくいいものを見た感じがして、ゾクゾクしましたね。
阿部:僕も自分のシーン以外はそれぞれの役者さんがどういう風にやっているか知らなかったので、完成したものを見たときに、やっぱり素晴らしい作品だなと思いました。佐藤さんがいろんな感情を出しているところを見られたし、瀬々さんが監督をされたから、こういう作品になったんだなと感動もしました。単純に出演できたことにうれしさも感じましたね。
ーー特にお互いのどのシーンがすごかったですか?
佐藤:僕は、笘篠が自分の子供を探しているときに、息子と同じような黄色いパーカーを着た小学生と出会って向き合うシーンですね。言葉にできないくらい、すごかったです。
阿部:先ほど佐藤さんも話されていた瑛太さんとの対峙シーンですね。利根が、むき出しの感情を三雲にぶつけていくんですよ。そこの2人のシーンは、素晴らしかったです。あとは、クライマックスのシーン。怒りの感情がだんだんほぐれていく、その一連の流れが、台本で見て想像していた以上のものになっていたので感動しました。
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