'10年3月に公開される映画「時をかける少女」の完成披露試写会が11日、都内で開催され、主演の仲里依紗、中尾明慶、谷口正晃監督が舞台あいさつを行った。
本作は、作家・筒井康隆氏の同名SF小説を現代風にアレンジした作品。時間をさかのぼる“タイム・リープ”という能力を持つ女子高校生・芳山あかり(仲)が母・和子(安田成美)の青春時代の思いをかなえるため、現代から'74年にさかのぼるという物語だ。主演の仲は、'06年に公開されたアニメ版でもヒロインの声を演じている。この日は、原作者の筒井氏も客席に姿を見せた。
仲は「アニメ版と実写版は同じ原作だけど、まったく別のものだと考えながら演じていました。ただ、アニメ版のお仕事をさせていただくまでは自分の声が嫌いだったんですけど、この作品をきっかけに好きになれたんです。そういう思い入れのある作品だったので、実写版にもかかわることができてとてもうれしいですね」と笑顔であいさつした。また、'70年代の街並みやファッションに囲まれた中での撮影を振り返り、「全然古くなかったし、逆にオシャレでしたよ。髪型や服がかわいくてとても勉強になりました」と逆に新鮮さを感じたそう。当時の流行だった長髪姿の大学生を演じた中尾の姿を、「若いころの明石家さんまさんみたいだった」と評価し、中尾を苦笑させた。
同じ原作を'83年に原田知世主演で映画化した大林宣彦監督も本作を鑑賞したそうで、谷口監督は「大林監督が試写室で鑑賞されているのを外で待っていたんですけど、本当にドキドキしました。しかし、監督からは出演者のことをとても褒めていただいて、ホッとしました」と胸をなで下ろしていた。
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