深夜の病院の一室。若林光は入院する妻・葵の元を訪ねる。看護師から、真夜中になると見舞いにやってくるブルジョア風の女のことを聞かされる。光が病室にいると、かつて光と恋仲であった六条康子が現れた。
毎晩、葵を苦しめていたのは康子の生霊であった。康子の生霊は、再び光の愛を取り戻そうと昔の思い出を語り出す。
晩夏の午後。家庭裁判所の一室で高安夫妻、川島夫妻という2組の夫婦が、俊徳の親権を争っている。
高安夫妻は俊徳の生みの親である。川島夫妻は、戦火で両親とはぐれ、火で目を焼かれて失明した俊徳を育てた。それぞれに権利を主張するも、俊徳はそれを嘲笑する。平行線をたどる話し合いに業を煮やして、調停委員である桜間級子が俊徳と2人だけで話をすることになる。
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