――台本を読んだ印象を教えてください。
「言霊」というのは、私の中では「いいことがかなう」といういい意味に捉えていたので、「(言霊荘は)ホラーです」と台本を渡されて、「えぇ!怖い意味があるの?」と驚きました。私自身、ホラー作品が得意ではないので「(台本を)読み切ることができるかな」とちょっと心配していました(笑)。
でも、台本を読み進めてみると、人が持っている本能だったり、心の底にある強い思いから怖い現象が起きていくというお話だったので、なんとか台本を読み切ることができました。
――綾子はフリーアナウンサーの弱みに付け込まれ、葛藤する役どころですが、演じる上で意識していることや、キャラクターについて監督やスタッフの方と話し合ったことなどありますか?
綾子さんがメインになる第3話では、原稿を読むシーンがあるんですが、原稿を読む時のポイントだったり、声の出し方、どこを強調するかなどの抑揚の付け方を、本物のアナウンサーさんに細かく指導をしていただきました。教えてくださったアナウンサーさんが普通のニュースの原稿を読む時、あまり(自分の個人的な)気持ちを入れていなかったので、私もそれを意識しながら原稿を読む練習をしました。
といっても私は綾子さんという役が土台にあって、アナウンサーとして原稿を読まなければならないので、バランスを大切にしています。自分の住んでいるアパートの住人に起きた事件に対しても、顔には出さず平然を装い、一方で心の中は穏やかではないという仕事とプライベートな部分をすり合わせていくのがすごく難しかったです。
――他に何か役作りされたことや参考にしたことは?
原稿を読むシーンのために、ニュース番組を意識的に見ることが多くなりました。フリーアナウンサーからメインキャスターになりたいと思っている綾子さんが、実際にメインキャスターになれた時のことも作中では描かれます。なので、フリーアナウンサーの時とメインキャスターの時のギャップを付けるために、たくさんの番組を参考にしました。
フリーアナウンサーは立っていることが多く自分の意見を口に出すことは少ないけれど、メインキャスターは「メイン」ということだけあって堂々と座り、自分の意見を交えながら発言するという違いがありました。この違いを意識的に大きくするために、番組でフリーアナウンサーさんとメインキャスターさんの様子をよく観察し、それぞれの手の置き方や目線など違いを見つけるように努めました。
その他では、私はお芝居でアナウンサーを演じているので、原稿を丸暗記していたんですけど、暗記しているというふうに見せないように、本物のニュース番組のように「今届いたニュースです」という雰囲気を出せるように取り組みました!
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