続いてレギュラー出演した作品が、ドラマ「恋する母たち」。頭はいいが引きこもりの高校生・大介役を好演しふたたび注目を集めた。「MOTHER―」に続き、オーディションを突破しての出演だった。
あるきっかけから“引きこもり”になってしまった大介。撮影時のインタビューでは「話数を追うごとにいろいろな感情や表情が出てくる役なので、最初はどう演じていいのかが全く分からなくて。大介と同じような境遇の子が描かれている他の作品を見て、勉強してから現場に入りました」と、準備して撮影に臨んだという。
そんな奥平を、“母”役の吉田も高く評価。「セリフを真っすぐ私に届けようとしてくださるので、彼とやるシーンはセリフが突き刺さるんですよね。お芝居だとは分かっているんですけど、母として悲しくて、切ない気持ちにさせてもらっています」と絶賛していた。
今年も、ドラマ「ネメシス」(日本テレビ系)で17歳の天才AI研究者をコミカルに演じ、「レンアイ漫画家」(フジテレビ系)では主人公のトラウマの原因を作った弟役を務めた。
表情や仕草を作るのではなく、心の中までその役柄そのものになり代わって同じ気持ちを体感する。それを初演技からやってのけていた奥平。この9月から放映されている新CMでは、類まれな感性に裏付けられた演技力に加え、年齢を一つ重ね、大人への過渡期にある青年ならではの佇まいを繊細に表現している。
CM撮影で久しぶりに再会した吉田は、奥平について「顔つきが精悍(せいかん)になったなと思いました」「若いけど、ちょっと昭和な雰囲気もありつつ、何か昔の良きものを知っている若者、っていう感じがする」と、あらためてその魅力を語った。
奥平自身が“おばあちゃん子”だといい、現場で「(CMの役の)信司もおじいちゃんとすごく仲がよくて、おじいちゃんとおばあちゃんの違いはありますけど、そこは僕の共通点なのかな」と話す。
自分と近いところから役の気持ちをつかもうとするアプローチで、“役を生きる”ことを実践する奥平。今後のさらなる成長が楽しみな注目俳優である。
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