「クリエイターズ・ファイル」#77 “フィルム界の怪人”映画監督 ドナルド・C・ダンパー

32年間、〈撮影用バギー〉から一度も降りず撮影を続けていることから、映画にすべてを捧げた“フィルム界の怪人”と評されるドナルド・C・ダンパー氏撮影=藤原江理奈/(C)クリエイターズ・ファイル

ロバート秋山竜次扮(ふん)する最先端のクリエイターにインタビューする「クリエイターズ・ファイル」。今回は、オールスター総出演の『SHINNICHIKA ブラックタイガーの逆襲』が世界的大ヒット中のハリウッド映画監督、ドナルド・C・ダンパー氏(61歳)

国境の町ノースバレーで新作映画の撮影中のダンパー氏に、特別に取材をすることを許された。

[翻訳 井尻絵奈子]

待望の新作は「いい意味で初期のダンパー作品らしい」

──いよいよ、新作映画『ディスカッション』が公開ということですが、どのような映画なのですか?

推理法廷サスペンスというジャンルなんだけど、私がこのタイプの作品を撮るのは珍しいと言われるよ。ありがたいことに前作の『ブラックタイガー』が世界的に大ヒットしたので、今回は肩の力を少し抜いてやるつもりだったんだけどね。いい意味で初期のダンパー作品らしいというか。一つ言えるのは、最後のトリックがわかる人は絶対にいないんじゃないかな。僕の周りのスタッフや家族を集めて試写をしたんだけど、80人中、一人もトリックを解けなかったよ。

2022年公開予定『ショートスリーパーズ return』の監督マリソン・ボルゾイ氏はいとこにあたるという撮影=藤原江理奈/(C)クリエイターズ・ファイル

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