――根強いファンがいる「相棒」ですが、初めて「相棒」を見る方のために工夫されていることや大切にしていることはありますか?
水谷:一つのシーンを切り取った時、(初見の方でも)面白いと思えるような作品を作るということを心掛けています。難解な話の時には特に、われわれキャストもそうですがスタッフ全員、視聴者がエンターテインメントとして楽しめるということを大切にしています。
反町:相棒という作品に参加し、撮影現場で感じているのは、水谷さんが常に作品に責任を持って妥協しない姿勢で臨んでいらっしゃるということです。その姿勢が作品に表れて、初めての方にも受け入れてもらえるように仕上がっているのだと思います。撮影を進めていく中で、何か疑問や違和感があると、水谷さんが監督と話し合いをし、よりよい形に変化をさせてきた場面を何度も見てきました。そこにはやはり長年続けてきた水谷さんだからこそのプライドがあり、それが「相棒」の魅力につながっていると思います。
僕はいかに亘というキャラクターを演じることに徹するかというのを常に意識しています。脚本家や監督がたくさんいるので、ぶれない「相棒」という軸の中で、事件も少しずつシチュエーションは変わります。そんな中でぶれないキャラクターを作り上げることが重要だと考えます。
――今シーズンの初回には元官房長官の朱雀(本田博太郎)が登場しました。以前、登場したキャラクターが再登場するというのはどのようなお気持ちでしょうか?
水谷:懐かしいものですよね。長年続けてきたからこそ、(懐かしいキャラクターが再登場するなど)こういうことができたのだなと思います。今回朱雀が再登場しましたが、朱雀が最初に登場した当時、「官房長官を殺人者にするドラマなんて…」と驚いた記憶があります。正しいはずの警察が罪を犯してしまった時、それをきちんと裁く姿を描いていけることは相棒の醍醐味(だいごみ)であり面白い所でもあります。
――朱雀と再会するシーンでは水谷さんから何か提案などされたのでしょうか?
水谷:どういう話になるのか、どのようなシチュエーションになるのかはプロデューサーと脚本家の皆さんにお任せしているので、僕たちはただ待っているだけです。「相棒」の現場ではいつも新鮮な驚きを感じることができます。
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