<つばきファクトリー>未来の歌姫も狙う、スキルも個性も光る新メンバー フレッシュなパフォーマンスでグループの起爆剤に

2021/11/15 05:30 配信

音楽 アイドル インタビュー

ハロプロと言えばの16ビートに苦戦中


――今出た「続・花鳥風月」ですが、4人のステージデビューはここになります。武道館公演の前ということもあって、学ぶことも多い場ではなかったですか?

豫風:他のグループの先輩たちと、他のグループの曲を歌うというのがすごく勉強になりました。その曲のオリジナルグループのメンバーの表現はやっぱり違うんです。例えばJuice=Juiceの曲で、私は悲しいと感じた箇所を、植村あかりさんは強気な女の子で表現していたり。グループのカラーの違いというか、曲の解釈の違いというか、そういうのを体験できたのは貴重だなと思います。

福田:4人バラバラの振り分けになって、私は花チームでした。チームの中で一番未熟だから、浮いてしまわないようになんとか付いていって。曲の勉強は本当に大変でした。

つばきファクトリー、福田真琳(ふくだ・まりん) 撮影:鈴木康道


河西:「続・花鳥風月」はまだ続いていて(取材日時点)、こういうときでしか他のグループの先輩たちとパフォーマンスできる機会はないので、すごいなって思うところを少しでも自分に取り入れようと頑張っています。先輩のこういう歌声が好き、私も練習してみよう、とか。未熟過ぎてすぐにはできないけど、あとで絶対身になることだと思っています。

――八木さんはどうですか?

八木:私はコンディションの大切さを学びました。地方公演だと新幹線で何時間も座りっぱなしということがあるんですが、一度、行きに寝てしまって、体がバキバキで声も思うように出なくなってしまったんです。大好きな劇団四季の女優さんが言った言葉で、「私たちにとっては何度もある公演の1つでも、観る人にとっては一回きりの公演かもしれない」というのがあるんです。その言葉を思い出して、ものすごく反省しました。だから、これからは行きの新幹線では寝ないように、体のコンディションをしっかり整えていこうと思います。

――心構えとしては正しいですけど、何か八木さんは変わっていますね。寝るのも大事ですよ。

八木:帰りは寝ます(笑)。

――その「続・花鳥風月」やつばきファクトリーのYouTubeチャンネルで公開のソロ歌唱を聴いたファンからは、4人とも歌がうまいと評判です。

河西:私はダンスの経験はあったけど、歌のレッスンはハロー!プロジェクトに入って初めて受けたんです。自信が全然なかったので、そう言っていただけるとすごくうれしいです。今までは「この人の声が好き」みたいなところで音楽を聴いていたんですが、レッスンを受けてからは曲に対する気持ちがガラッと変わりました。曲の中にある物語を理解して、表現を考えるというのが今すごく楽しいです。

八木:私は小学5年の時期から声楽、オペラみたいなやつですね。それを習っていて、合唱も小学2年から。歌には縁のある人生を歩んできたと思うんですけど、ハロー!プロジェクトに入ってからは歌い方の違いに苦戦しています。

――何が一番違いますか?

八木:やっぱりリズムですね。拍子の違いもありますけど、声楽だとピアノの先生が私のリズムに合わせてくれるんです。なので、リズムをあまり意識しなくていいところがあったんですけど、ハロー!プロジェクトだと曲に対して自分のリズムを合わせるので、それがけっこう難しいです。だんだん早取りになってしまうんですよね。習った歌い方も裏声で滑らかに歌う感じだったので、地声でリズムを刻んで歌うというのにまだしっかり適応できていない感じです。

福田:私もやっぱり16ビートに苦戦します。ソロ歌唱ではJuice=Juiceの「好きって言ってよ」を歌わせていただいたんですが、テンポが本当に速い曲で。その中で16ビートを刻むのは難しいし、速い曲だとそればかり意識して感情表現に気が回らなかったり。それと、ディレクターさんからは地声と裏声の差があまり出てないよって言われました。声質がそういう感じみたいで、声の切り替えがまだうまくできずにいます。

豫風:私も16ビートは研修生のときからの課題で、曲によってしっかり取れていないときがあります。(ソロ歌唱動画の)「初恋サイダー」は特に難しくて、オケには16ビートが強調されている部分があってちゃんと分かるんですけど、歌に集中するとどうしても走ってしまって。レコーディングでは表現力をずいぶん指摘されもして、気持ちいい曲だけど、こんなにも難しい曲だったんだって、歌ってみて初めて知りました。

つばきファクトリー、豫風瑠乃(よふう・るの) 撮影:鈴木康道


――豫風さんは「ハロドリ。」(テレビ東京で放送のハロプロ研修生番組)で、声の大きさにコンプレックスを持っているようなことを言っていましたよね。今はどうですか?

豫風:あのころは自分の声が悪目立ちしているみたいなのが嫌だったんです。でも今は広い会場を経験して、これは自分の強みなんだって思えるようになりました。栞ちゃんもすごく声量あるし、励みになります。あとは声量の調整はちゃんとできるようになって、今まで悩んでいたことをプラスの方向に変えていきたいと思っています。