『オールナイトニッポン』が貫くリスナーファースト、佐久間宣行氏の起用で“コラボ加速化”「タブーが崩壊」

2021/11/18 08:40 配信

バラエティー インタビュー 独占

「オールナイトニッポン」ブランド※提供写真

放送開始55年目に突入した、ニッポン放送の深夜ラジオ番組「オールナイトニッポン」。今年に入り、「オールナイトニッポンX(クロス)」や「オールナイトニッポンPODCAST」などもスタートしたが、「オールナイトニッポン」プロデューサーの冨山雄一氏は改めて、音声コンテンツのアイコンとなっている“オールナイトニッポンブランド”の強さを語る。最近ではNHK「100カメ」で制作現場が特集されるなど、様々な媒体で取り上げられることも多いが、元テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーのパーソナリティ起用がエポックメイキングだったと振り返る。そして長年続く「オールナイトニッポン」だが、その根底には「リスナーファースト」「コンテンツファースト」の精神があるという。

音声コンテンツのアイコンに…「オールナイトニッポン」が持つブランド力


――まず「オールナイトニッポン」といえば、「オールナイトニッポンX(クロス)」や「オールナイトニッポンPODCAST」など、いわゆる“オールナイトニッポンブランド”が増えていますね。

「オールナイトニッポンX(クロス)」は、バーティカルシアターアプリ『smash.』と連動して、10代や今までラジオに接していない層を取り込みたいという狙いで、パーソナリティにENHYPENやYOASOBI、フワちゃん、ぺこぱの皆さんを起用して新設しました。

「オールナイトニッポン」ブランドに頼りすぎだという声はもちろんあるんですが、55年目になる「オールナイトニッポン」は“深夜にビタースウィート・サンバが流れてパーソナリティがトークする”という音声コンテンツのアイコンになっています。なので、別タイトルも考えたのですが、やっぱり「オールナイトニッポン」をつけたものになりました。

――「オールナイトニッポンPODCAST」についてはいかがですか。

今まで「オールナイトニッポン」のパーソナリティになる方法は、特番の反響を踏まえて、レギュラー起用につながるというルートが圧倒的でした。そうした中で違うルートを構築できないかなと考えている時に、ポッドキャストの世界からオールナイトニッポンパーソナリティが誕生する未来はありそうだなと思っていました。そのタイミングで、デジタルの部署が新たなオリジナルコンテンツを企画していたので、せっかくならオールナイトと組み合わせた形でやりましょうとなりました。

――パーソナリティには、蛙亭をはじめ、トータルテンボス、アンガールズなど実力派がそろっていますが、ポッドキャストで配信するうえで意識されていることはありますか。

今の芸人さんは、GERAやRadiotalkといった色々な配信アプリでトーク番組をやっているので、「オールナイトニッポンPODCAST」ではコアのお笑いファン向けというよりは、もうちょっとライトな一般層に向けたトークを意識して頂くようにお願いしています。放送局でやっている以上、地上波と地続きではあるのでこの番組が地上波になったときにどういう感じのトークになるのか見てみたいなという視点です。