――阿佐ヶ谷姉妹を演じられていて、気づいたことはありますか?
木村:六畳のアパートのシーンがたくさんあるのですが、(安藤演じる)ミホさんがいないと不安になってしまうことがあります(笑)。
せりふがたくさんあり、間違えたらどうしようと思うのですが、ミホさんを見るとほっとして自然に話すことができるんです。きっと阿佐ヶ谷姉妹さんも、お二人一緒にいてちょうど良い、空気が埋まる感じなんだろうなと、演じてわかりました。
安藤:そうですね。あとは、演じていると自然と距離が近くなります。もう少し離れても良いのに、演じているとだんだん近づいてきてしまって、気づいたら「多江さんちょっと近いです…」って(笑)。近くにいると安心するのかもしれませんね。
――お二人は、阿佐ヶ谷姉妹にビジュアル面でも似ていると話題になりました。工夫されたところなどはありますか?
木村:実際の江里子さんの髪の毛の長さよりも少し長めにすると江里子さんに近づくんです。メガネもいろいろ試したのですが、今かけているメガネが“魔法のメガネ”で。かけると江里子さんになることができます。そのメガネと出会えたことで、かなり江里子さんに近づけたと思います。
安藤:美穂さんも短いときや長めのときとあって、美容院で10枚くらいいろいろな長さの髪型の写真を並べて、私がどの長さに切ったときに一番美穂さんに見えるか検証しながら切ってもらいました。
洋服は、美穂さんはおしゃれな方で、無地のロンTにTシャツを重ね着するのが基本スタイルなんですね。なので、それを取り入れています。
――ドラマでは、阿佐ヶ谷姉妹ネタや歌も披露されますが、練習などはされていますか?
木村:とにかくずっと二人で練習しています。せりふも歌もコントも、暇さえあれば練習しているので、本当に芸人さんになったような気分になります。演じているときも本当に芸人さんとして二人で暮らしているような気持ちになってしまって、「どうにか売れないものかしら」と思っている自分もいます(笑)。
そして、芸人さんの大変さを実感しました。お芝居と同じようですけど、違っていて、0.1秒とか0.2秒の間の違いで面白さが変わってしまいます。改めて尊敬の気持ちでいっぱいになりました。
安藤:そうですね、芸人さんって本当にすごいです。私たちでネタを考えるのは無理でした(笑)。生み出す苦しみも描かれているのですが、ネタを作った上で面白くしていくのはやはり難しいです。