――齊藤さんとヒコロヒーさんの魅力をそれぞれお聞きください。
佐藤:ヒコロヒーさんはワードセンスもそうですし、人のことをちゃんとたてたうえでツッコんで笑いで落とすという技術がずば抜けています。齊藤さんはグループとしてじゃなくて、より素を出すというか、思いっきり「齊藤京子」としていられる場所にこの番組がなっていると思います。「このテーマでトークをしましょう」と言っているのに「思いつかなかったです」って言っちゃうとか、彼女が持っているある種のやばさが出ているなと。それでいてまったく嫌味がなく、ピュアに「ないからない」って言ってるんだなというのも分かりますし。それへのヒコロヒーさんも嗅覚がすごいので、面白く転がるなと思った瞬間に、ちゃんと踏み込むんです。だから2人の良さが出ているなと感じます。
舟橋:齊藤さんは嘘を言わないというか、本当のことしか言いません。それが結果的にバラエティーのセオリーと逆にいくので、予定調和にならない気がします。「普通の人だったらこの言葉を使う」というところを、齊藤さんは別の言葉を代用して造語するので、面白ワードがいっぱい生まれるんですよ。でも後々よく考えてみたら、すごい芯食ったことを言っていたというのも結構あって。ヒコロヒーさんは話術がすごくある方ですし、サトミツさんがおっしゃったとおり、言葉の表現力がすごいので、齊藤さんがヘンテコなことを言った時、その状況をしっくりくる言葉で表現して笑いにしてくださいます。あと普通の人よりも、すごく“相手の話を待ってくれる時間”が長い気がします。
佐藤:あー、それはありますね。齊藤さんってツッコもうと思ったら、二言目とかでツッコめちゃうんですけど、話をよくよく聞いていると本当に変な話だったりするから(笑)。ヒコロヒーさんがそれを聞いてくださるというのは、ありますね。
舟橋:ヒコロヒーさんは、普通だったら早めにツッコんじゃうところを言い終わりまで聞くというか、待ったうえで一言バンっと仕留めてから次にいけるからすごいですよね。
――「キョコロヒー」は「バラバラ大選挙」で視聴者投票1位になったり、時間帯が昇格したりと好調ですよね。
佐藤:「この面白さが伝わるかな」というのはあったりするんですけど、しっかり伝わっているということなんでしょうね。ちょっとシュールすぎたかなというのもたまにあったりするんですけど(笑)。
舟橋:「なるべく本当に面白いと思ったものをやる」というのは意識してますよね。シュールすぎたかなと思っても、「やりたいんだからしょうがない。見てください」っていう気持ちです(笑)。
佐藤:舟橋さんにその覚悟があるのがすごくいいなと思っています(笑)。
舟橋:だから放送して「なんだコレ」ってなった企画もとりあえず続けます(笑)。時間帯が昇格したことで、番組の構造が複雑になりすぎないように変えた部分もあるんですが、「あの2人を笑わせるために面白いと思ったものをつくれば、その先にいる視聴者の皆さんにも面白いと思ってもらえるはず」っていうようにはずっと考えています。
――舟橋さんとサトミツさんで、今後「こんな番組をつくりたい」というものはありますか。
舟橋:「もう中(学生)さんで企画を考えたい」とは話してましたよね。
佐藤:もう中学生と日向坂の丹生(明里)ちゃんみたいな超ピュアな人が芋ほりに行くみたいな番組をやりたいねと話してたんですよね(笑)。お笑い番組をやりたいと思いますが、すごくお笑いから遠いところに対してお笑いでアプローチするような番組もやりたいです。
舟橋:僕もそう思います。「あの人の、この側面に光が当たってないな」というようなことに対して、「この人は本当にすごいんだよ」ということを伝えることをテーマにやりたいです。サトミツさんも、そういうところに光を当てるのが上手な方だと思いますし、僕もそういう番組をつくりたいといつも思っているので、いつかやりたいですね。
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