データを根拠に明快で論理的な戦略を立て、企業を回復に導いてきた森岡さん。その原点は、学生時代唯一自信があったという数学にあった。
数学で学んだ公式や知識を日常生活に応用する場面は極めて少ない。それでも森岡さんは、数学を学ぶことには大きな意義があるという。「数学を勉強する意味は一つで、問題にたどり着くために、論理的に頭を使う練習をしているんです。“数学”と言いながら、問題解決能力なんです、あれは」と主張。そして、「点数がどれだけ高かろうが低かろうがいいんです。取り組んで、頭を鍛えておくことが役に立つんです」と訴えた。
森岡さんの話に引き込まれた林先生が「数学をきちんとやってこなかった人って、よく“定数”を動かそうとするんですよ。それは動かない、“変数”は努力とかで変わるけど、定数は与えられたものとしてやるしかないっていう話を時々するんです」と話すと、森岡さんは「林先生、そこなんですよ!」と興奮。
「多くの人は、自分の力ではどうしようもないこと、“定数”を“変数”にしようと人生の時間とエネルギーを浪費してしまうんです。それで疲れちゃって、自分のコントロールできるところに時間の集中がいかない。ここの見極めを数学で練習しているんです」と指摘し、「どこに自分の時間と労力を集中すべきなのか。これを論理的にひもといていくのが、数学的アプローチなんです」としみじみ語った。
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