さらば青春の光、“ブレイクを目指さない”生存戦略…森田が東ブクロを見放さない理由は「こんな面白い素材はいない」

さらば青春の光(左から森田哲矢、東ブクロ)※ザテレビジョン撮影

2008年8月に結成し、2013年からはフリーとして活動するさらば青春の光(森田哲矢東ブクロ)。現在、様々なバラエティ番組に引っ張りだこで、YouTubeチャンネルも好調な2人だが、森田は「ブレイクしていないし、ブレイクしたいと思ったことすらない」と語り、長く芸能界で生き残っていくための独自の立ち回りを明かす。そして相方・東ブクロが不祥事を起こしても見放さない理由については、「こんな面白い素材はなかなかいない」と評する。また近年、芸能界で事務所独立が増えたことに対して、「個人的には良い方向にいっていると思う」(森田)、「事務所側からしたら嫌な時代」(東ブクロ)とそれぞれの見解を語った。

“常套手段”東ブクロからの長文メールでコンビ結成…「漫才は頭打ち」でコントへ


――まずはコンビ結成の経緯から聞かせてください。

森田:もともとは別々のコンビで活動していました。僕が前のコンビを解散したタイミングで、ブクロが結成したばかりの「ヤンバルクイナ」というコンビで一緒にやっていたキャラの濃い先輩芸人を切って、誘ってきたんです(笑)。

東ブクロ噂でずっと「森田のコンビが解散する」と聞いてたから、声を掛けようとしていたんです。でも、なかなか解散しなくて「いつすんねん!」って(笑)。当時、僕はピン芸人として活動していたどん詰まりの時期で「もうしゃあないか」と諦めて、キャラの濃い先輩と組むことにしたんです。そしたら、その3日後ぐらいに森田のコンビが解散しました。それでとりあえず一週間だけやった後に、その先輩に「森田が解散したんで解散してもらっていいですか?」って言って、その足で森田に声を掛けにいきました。

森田:冷徹な人間ですよね。その人も先輩ですよ(笑)?

東ブクロでも「全然良いよ、また仲良くしようよ」と言ってくれました。

――森田さんは、東ブクロさんから誘われてどう思いましたか。

森田:ブクロから長文のメールをもらったんですよ。その中には「僕はフレーズキレキレです」とか「僕なら森田さんの良さを2倍、3倍引き出せます」とかアピールポイントが書かれていて、最後は「断られたら僕は芸人をやめようと思います」という一文で締めくくられていました(笑)。そんなことを言われたら断りづらいし、それにちょうどその年は「キングオブコント」の初年度で。試しに出場したかったこともあって、コンビを組んだという感じです。

――東ブクロさんは芸人を辞める覚悟だったんですね。

森田:あんなん嘘ですよ!今思えば、ブクロの常套手段でした。「なんなん?この脅しの一文、知らんがな!」って(笑)。

東ブクロいや、嘘やないから(笑)。

――コンビ結成時から漫才ではなく、コントでいこうと決めていたんですね。

森田:そうですね。僕の中で、漫才は頭打ちという印象がありました。笑い飯さんやブラックマヨネーズさんを見て「もう新しい漫才を作るのは難しい」と感じていたんです。だったら、コントのほうが余白があるんじゃないかとなんとなく考えていたんですよね。