大好きな食べ物の中でおぼれて死んじゃう残念すぎる昆虫とは？イケメン東大生昆虫ハンター牧田習が教える身近な昆虫の不思議な生態【三度の飯より昆虫が好き！#7】

今話題のイケメン昆虫ハンター・牧田習。「三度の飯より虫が好き!!」と公言し、テレビ番組にも多数出演。今年1月にはNHKプロデューサーの目に留まり「ダーウィンが来た！」にも出演を果たした。

幼少期から昆虫好きで、ついには昆虫のために地元・兵庫から北海道大学へ進学。その後、東京大学大学院（農学生命科学研究科）に進み、現在は大英博物館やオックスフォード大学など海外の研究者と協同で昆虫研究を行い、新種を発表し続ける。

そんな彼が虫たちの知られざる生態を面白おかしく解説する本連載。第7回は、“残念すぎる昆虫”ケシキスイに注目！

大好物の中でおぼれることも…!?

皆さん！好きな食べ物はありますか？チョコレート、焼肉、アイスクリームなどいろいろありますよね！でも、そんな大好きな食べ物がありすぎて、食べる自分自身がうもれてしまったら困りますよね・・・(笑) 。

昆虫の中には、大好物の食べ物の中で、おぼれてしまい、時には死んでしまうことがあるようなどんくさい虫がいるんです。

「ケシキスイ」という昆虫はお花や樹液などに集まる小さな昆虫なのですが、その中でも夏にカブトムシなどと同様に、クヌギなどの樹液に集まる種類が多くいます。

樹液にやってきて、樹液を食べようとするのですが、ケシキスイの体が小さいため、彼らにとって、樹液のたまり場はもはや人間にとってのプールみたいな状態です。必死に樹液を食べようとすると、時には足をすべらせてしまい、樹液の海に落ちてしまうこともしばしば…。誰も助けてくれないまま、大好物である樹液の中でおぼれて死んでしまうことも。

どれだけ好きな食べ物でも、その中でおぼれるのは絶対にゴメンですよね(笑)。もし、樹液が出ている木を見つけたら、ケシキスイたちが命がけで食事をしている勇姿を観察してみてはいかがでしょうか。