かまいたちにとって“もっとも自由で優しい”場所…島根での冠番組「かまいたちの掟」

2021/11/29 12:06 配信

バラエティー コラム 連載

かまいたち※画像はWEBザテレビジョン タレントデータベースより

山内の出身地・島根での冠番組


かまいたちの掟」はさんいん中央テレビ開局50周年を記念し社運をかけて制作した同局史上初のレギュラーバラエティ番組。2020年10月に開始し、現在も水曜深夜に放送中だ。濱家は大阪出身、山内は島根出身で、地元の違うコンビがそれぞれの出身地でローカル番組を持つというのはなかなか珍しい。

ただ両者の地元への向き合い方はだいぶ異なっている。濱家が「知らんけど」特別編で地元スーパーイズミヤの閉店を惜しみギャラクシー賞を獲得するなど地元愛を前面に出すのに対し、「掟」の山内は驚くほど地元への思い入れがない。高校まで松江市で生まれ育った山内だが、山陰の各ロケ地に行くたびに毎回「来たことないねんなあ」「初めて来ました」「特段思い入れない」を連発。毎回濱家に「さんいん中央テレビも地元でやってる甲斐ないわ」とつっこみを入れられている(ちなみにかまいたちは番組開始以前の2019年から松江観光大使に任命されている)。

ただ、ピンポイントで覚えている場所はあるようで、学生時代によく洋服を買いに行っていたという鳥取県米子市のセレクトショップ「ロケットクイーン」の名前が出るたびに、懐かしさに山内が倒れるというお約束のくだりがある。

かまいたちの良さが出る、“しばり”がほとんどないロケ


かまいたちの掟」の地元での人気はなかなかのもので、2021年8月に行ったゴールデンタイム生放送1時間スペシャルでは、同時間帯の最高視聴率13.9%を記録している。同スペシャルでの島根県民へのインタビューでは、地元のスターとして山内に熱烈な支持が集まりつつも、やはりもう少し島根をアピールしてほしいと苦情も寄せられた。

そんな地元愛若干不足気味の「掟」だが、内容はかまいたちの二人が山陰の各地を訪れるゆるいロケ番組。地方番組にありがちな「しばり」は殆どなく、ルールは番組最後にかまいたちがその回で感じた「掟」を発表するのみ。かまいたち的にはこの自由さはとてもやりやすいらしく、両名がそれぞれ「縛りはなければないほどいい」「縛りがあると最初はやりやすいがだんだん苦しくなる」と話している。