フラガールとして働き始めた新人ダンサーたちの成長を描く、オリジナル長編アニメーション映画『フラ・フラダンス』が12月3日(金)に公開される。本作は、福島・スパリゾートハワイアンズの全面協力の下、フラガールを仕事に選んだ新入社員5人の成長と友情を紡いだ、笑って泣けて元気になるエンタテインメント作品に仕上がった。
新人ダンサーの1人、オハナ・カアイフエを演じるのは、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の桜坂しずく役、「ウマ娘 プリティーダービー」のナイスネイチャ役などで知られる声優・前田佳織里。数々の話題作に出演する彼女は、ステージで歌やダンスを披露する機会もあり、役との共通点も多いという。そんな彼女にキャラクターや作品の魅力について聞いた。
――作品の第一印象を教えてください。
「オーディションの資料をいただいた時から、すごく元気が出る作品だなと思っていました。でも、ただ元気が出るだけでなく、新人ダンサー5人が一つひとつのことに、ちゃんと悩みながら向き合っていく姿がすごくリアルで。背中を押される作品はたくさんありますが、ちゃんと悲しいことや、うまくいかないことも丁寧に描いている作品だったので、とても共感しました」
――フラガールにはどのようなイメージを持ていましたか?
「やっぱり太陽ですね。ひまわりのように人の心を華やかにさせる笑顔のイメージです。そんなにフラに詳しかったり、経験があるわけではないですが、フラダンスをテレビで拝見した時に、目の奥から笑っていて、心の底から人を笑顔にさせようと思っているから、こんなにも元気が伝わってくるんだなと思いました」
――前田さんはハワイから来日したオハナを演じられていますが、ご自身との共通点はありますか?
「思い切りのいいところはすごく似ているなと思います。私もステージに立ってライブをする機会が多いですが、オハナちゃんもステージに立つとスイッチが入って楽しめるタイプで、あとはマイペースなところが似ています。実は周りから独特の空気を持っていると言われることが多いんですが、前田ワールド?(笑)。物おじせずに人に話しかけるところも似ているかなと思います」
――キャラクターとしては演じやすかったですか?
「演じやすかったですね。ただ、外国人の女の子を演じるのが初めてで、日本語と外国語のバランスは難しかったです。オーディションの段階から、外国語寄りの日本語とか、5パターンくらい試しました。作中にはハワイ語が出てくるんですけど、練習用にいただいた音声が何回聴いても分からなくて、聞きなじみのないイントネーションには苦戦しました」
――ダンスシーンを通して自身の経験と重なる部分はありましたか?
「重なり過ぎて、主人公の日羽ちゃんが1人で夜中に練習しているシーンは、見ててボロボロ泣いてしまいました。私はダンスの経験があったわけではないので、新人の時は振りを覚えるのにすごく苦労しました。振りの動画を見ても、手の動きと足の動きをバラバラにして考えないと頭に入ってこないんです。ゆっくり再生してくれるアプリを入れて、一つひとつ分析しながら1曲の振りを覚えるのに4、5時間、それを何曲も...。夜中に家のすごく大きな鏡の前で練習しているので、日羽ちゃんたちの成長を見ていると共感してしまいます」
――心に残ったシーンや台詞を教えてください。
「オハナちゃんがホームシックになるシーンですね。普段は明るくてニコニコしている子なので、そんな彼女が涙を流す姿に心配でしたけど、仲間から『家族だよ』って言われて。あのシーンは何度見てもキュンキュンしました」
――最後に、公開を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
「いろんな方に共感してもらえて、すごく元気がもらえる作品なので、作品を楽しんでもらって感想を教えていただけると嬉しいです。そして、『フラ・フラダンス』の輪をみんなで広げていけたらと思います。また、私も日羽ちゃんのように一つひとつ課題に向き合ってきたから今があるんだと思うし、成長した!と実感できるとより頑張れると思います」
文・撮影=永田正雄
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