鈴井貴之、“人間とAIの共存”がテーマの新作舞台を語る「人間がやってきたことをAIが全てやったら、人間はどうしていけばいいんでしょうか?」

2021/12/03 12:00 配信

芸能一般 インタビュー

鈴井貴之 ※ザテレビジョン撮影/スタイリスト=村留利弘(Yolken)/ヘア&メーク=横山雷志郎(Yolken)

2022年2月5日(土)から、北海道の芸能事務所・クリエイティブオフィスキューの会長で、「水曜どうでしょう」(HTB)の“ミスター”としても知られる鈴井貴之が作・演出を手掛ける「Takayuki Suzui Project OOPARTS Vol.6『D-river』」がスタートする。

同作は「人間と人工知能(AI)は共存できるのか?」というテーマを描いた作品で、渡辺いっけい温水洋一田中要次竹井亮介大内厚雄舟木健(NORD)、藤村忠寿(HTB)、鈴井という8人の男性キャストが出演する。

WEBザテレビジョンでは鈴井にインタビューを行い、作品のテーマを「人工知能(AI)」に決めた理由について話を聞いた。

「一体どこまで技術は開発されているのかな?」っていうのがまず大きな疑問でした


――今作はAIをテーマにした作品ということですが、このテーマに決めた理由やいきさつを教えてください。

今やAIは各分野、多岐にわたって実用化されていますよね。スマホもそうですし、家電も会話で対応してくれたり、将棋でも藤井聡太さんがAIの予想と違う手を打った!なんて盛り上がったり。

将来的には、人間が何もしなくても、いろんなことを人工知能やそれを搭載した機械がやってくれる世の中になるんだろうなっていう予測と期待があると思うんですけど、「一体どこまで技術は開発されているのかな?」っていうのがまず大きな疑問でした。

その考えに至った1つが自動車の自動運転で、今は“アシスト”っていう形で実用化されていますけど、「本当に完全な自動運転が実用化されたらどうなるんだろう?」とふと思ったんですね。

僕は田舎暮らしをしているものですから、配達システムは田舎にもありますけど、車の運転ができないと本当に不便なんですよ。体が不自由な方や高齢者もやっぱり自分で動かなきゃいけない。そうなってくると、本当に危なっかしい運転の人もいるんです。

だから早く実用化されてほしいんだけれども、ただ「完全な自動運転ができます!」ってなったときにはいろんな問題が出てくるんだろうなと。

端的に言うと、自動車に関連した職業の失業者が大量に出るんではないかと。タクシーやバス、運送業の運転手、そういう人たちは元より、「事故が減ったら自動車整備工場の人たちはどうなるんだろう?」とか、さらに進んで「免許が要らなくなったら教習所はどうなるんだろう?」とか。

そういうことを考えたら、これはもしかしたら今現在、実は技術は相当進んでいるけども、いろんな弊害があってすんなり実用化しますよってことにはできないんじゃないかと。そういうところに懐疑的になって作品を作ってみようかなって思ったのがきっかけですね。

(公式の作品紹介には)「人間は人工知能AI(愛)と共存出来るのか!?」と書いていますが、人間社会がターミネーターに征服されるとかそういうことじゃなくて、職業だとか社会生活において「人間がやってきたことをAIが全てやったら、人間はどうしていけばいいんでしょうか?」という可能性がある中で、共存ができるかということをテーマにしています。