岡田将生が明かす、“愛される”キャラクターの作り方「僕がまずその役を愛さないと自分の心が動かない」

2021/12/09 07:05 配信

映画 インタビュー

「僕自身も人との会話が苦手な時期があって…」

岡田将生撮影=三橋優美子/スタイリスト=大石裕介/ヘア&メーク=小林麗子/衣装協力=Scye/サイ

――ほかに輝夫を演じる上で、意識したことはありますか?

入江さんが、人との関わりを絶ってしまった兄・輝夫が、妹の要を通して今生きているこの現実といかに向き合っていくか、そこを細かく作りたいとおっしゃっていたので、相手と目を合わせなかったり、早口でまくしたてて話したりするようにしました。

ひねくれてるんですけど、僕自身も人との会話が苦手な時期があって。とりあえず必要なことだけバーッと言って、あとは「そうですね! ありがとうございます!」という感じで切り上げて去る。それが結構滑稽で面白かったりするんですよね(笑)。自分でも、「あ、こういうところあったな」というのを活かしつつ輝夫を作り上げていきました。客観的に見たら、なんだか可愛く見えるような、そんなキャラクターを意識してやっていましたね。やったことがあるようでない役だったので、非常にやりがいがあって、すごく楽しくやらせていただきました。

――輝夫はキャラクターだけでなく、衣装もユニークでしたよね。

輝夫と要にとって、両親が亡くなってしまった影響はやっぱり大きくて。要はその悲しみをどう埋めていくかというときに、滋(薬丸翔)に出会って結婚して、何とか前を向こうとしていたのですが、輝夫はその死を受け止められなかった。結果、韓国の別荘に一人で引きこもることになったんだと思うんです。親の遺産だけで生きていける財力があるからこそ、輝夫の部屋はすごくいろんなもので溢れていて、でも、すべてが中途半端なままで放置されているんですよ。たとえば、好きなプラモデルとかも完成せずに途中で終わっちゃってます。服もその一つで、お金があるからこそブランド物をはじめとにかくたくさん持っている。だから、毎日違ういろんなものを着るみたいな。そういうセットをスタッフさん方が楽しみながら作って説明してくださったので、僕も輝夫に対するアイデアがどんどん湧いてきました。

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