――マインドのコンディションについてはいつ頃から考え始めたのですか?
やはり休んでからですね。色んなことを見つめる、自分自身を見つめ直す時間になって…。今を迎えられることの喜びはその2年があったからだと思います。
――お休みの間も会われていたという山田洋次監督とのお話しも貴重ですね。
山田洋次監督は、僕が俳優としての自覚が芽生えたきっかけとなる恩師です。現場だと非常に愛のある厳しさがある方ですが、プライベートでは色んなお話しができる僕にとって大切な方で。30代で山田監督と出会えて、いろんな俳優さんを見てきている監督に芝居を教わることは、僕にとっては何にも代えがたい時間です。また、プライベートでは、山田組は毎年旅行をされているのですが、何年か前に一緒に行かせていただきました。この春は主演で「ゴヤ-GOYA-」を演じる際、山田監督から暖簾をプレゼントしていただいたりと本当によくしていただいて…。僕は幸せ者です。今回改めてお話しすることで、芝居として何を大事にすべきなどお聞きできたので、とても暖かい時間が過ごせました。
――ほかにもご自宅でフラメンコの師匠・佐藤浩希氏と対談したりと本当に充実していますね。
佐藤先生は15年間、作品を通してずっとサポートしてくださっています。自分の師匠でありながらすごく面白い方なので、今回、自宅のリビングで誰かとお酒を飲みながらお話ししたいと思ったときに、ピンときてお願いしました。やっぱり誰かと話すことで生まれてくるものってあると思いますから。先生はすごく明るい方なので、自宅の撮影も気負いなく、日常の姿を見せられたと思います。これは川崎選手のときも感じたのですが、お話しすることで共感もして、新たな発見があって…。僕自身、元々1人の時間を大事にしているのですが、人と過ごすことの大切さも改めて感じました。