舞台「文豪とアルケミスト」は“シーズン2”へ! 平野良×赤澤遼太郎が語り合う“生々しさ”という魅力

2021/12/17 20:30 配信

2.5次元

「文劇」“シーズン2”へ…初参加キャストの「ああしたい」が作品のキモに


――「文劇」のベテランでもある平野さんから初参加の赤澤さんへ、「文劇」ってこういう作品だよ!というアドバイスはありますか?

平野:出演キャストによって色が違うんですよね。先ほども言った通り、第1弾はまず“どんな作品にしようか”という、生み出す苦労がありました。お客さんはセリフを聞きに来ているわけじゃなくて、物語を見に来ているわけです。もっと踏み込めば、キャラクターの目に見えない心情を感じに劇場へ来ている。とすると、2.5次元のキャラクターに寄せて、テーマパークのような物語にするだけでいいのか…ということで、一つ一つのシーンをキャストや吉谷さんと話し合いながら作り上げていきました。僕も座長で太宰治を演じるとあって、結構意見を言いましたね。登場の仕方一つにしても、「それって“2.5次元っぽい登場”じゃない?」「その第一声は違うんじゃない?」と。第2弾は谷(佳樹)がそれを引き継いでくれて、パッションで駆け抜ける爽快な青春物語になりました。第3弾はああいう作品ですし、キャストの年齢層も比較的高かったので、楽屋も穏やかでしたね(笑)。

平野良(左)と赤澤遼太郎(右) 撮影=三橋優美子

――それでは、今回はどのような作品になりそうですか?

平野:第1弾~第3弾が“シーズン1”だとしたら、今回は“シーズン2”。今までの「文劇」らしさも残しつつ、初参戦のキャストが「ああしたい、こうしたい」と言った方がいいと思っています。まずはみんなでその意見に寄り添っていく。第一弾と同じように、“こうしたい”という思いが貴重ですし、それを基にどう舵を切るかが重要になると思います。

赤澤:新参者ながら主演をやらせていただく身としては、追求をやめない、満足しないという姿勢でいたいです。「これで良し」と思ったらそこで止まってしまいますし、稽古をして、本番を迎えてからも、どこか気になるところがあったら遠慮せずにお話し合いできるように。「これまでも良かったけど、今日も良かった」というカンパニーでありたいです。

――それでは最後に、舞台「文豪とアルケミスト 捻クレ者ノ独唱」への意気込みや見どころを教えてください!

平野:見るべきは、秋声をはじめとした“シーズン2”の新たな風ですよ! 太宰としては、佐藤春夫や川端康成もいるので、その因縁の相手と出会っちゃうのを楽しみにしてもらいたいです。

赤澤:みんな意識し合っていますもんね(笑)。

平野:そうそう(笑)。第1弾から見ている方はその人間関係も見どころですが、もちろん今回だけでも楽しめるように作る気満々です。同じ系統ですが、全く新しい作品になると思うので、楽しみにしていただきたいです。

赤澤:僕は主演が2年ぶりくらいなんです。それがこんなに大きな、皆さんから愛されている作品ということでドキドキですが、プレッシャーというよりは純粋に楽しみで。良くんも言うように自分の色が出る作品になると思いますし、秋声としては「第1弾からいたよね?」というくらい、自然とそこにいる空気感で行ければいいなと思っています。

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