――今作では「新選組!」以来17年ぶりのNHKドラマへの出演ですね。
17年ぶりにNHKのドラマに出演させてもらって、スタッフの皆さんのプロフェッショナルぶりにびっくりしました。
ロケ先やセットも、他では経験できないような規模で。その場に足を踏み入れるだけで自然と役に入り込めるような現場でした。衣装も、クオリティーが高いというかもう、“その当時の服がある”んですよ。ディティールに至るまで、忠実に再現されていて。
僕はやはり17年ぶりなので、いちいち驚きがあるのですが、NHKのスタッフの皆さんはずっとそこにいらっしゃるので、そのすごさがわからないんですよね(笑)。
――山本五十六という人物を演じてみていかがでしたか?
いろいろな俳優さんが演じる作品を見てきた中で役の大きさは実感していたため、「自分がこの役をやらせてもらうときが来たのか」と最初はプレッシャーを感じました。
でも監督やスタッフの皆さんに支えていただいて。みんなで一つの役を作っていくということを強く感じられる現場でした。
僕が演じさせてもらった山本五十六役はとてもまっすぐで、芯がぶれず、窮屈。周りをほっとさせるようなユーモアを見せることもあるけれど、それも“先の先を考えて”の言動なので、実際自分ではほっとする瞬間がほとんどない役でした。
――これまでにもさまざまな方が演じてきた山本五十六ですが、“香取さんの山本五十六”の見どころを教えてください。
人に動いてもらうときには言葉だけではなく、思いの強さなども必要だと思いますが、今回の作品にはまさにセリフにはない、“気持ち”で人を動かすようなシーンが多かったです。途中で自分の中の何かが緩んでしまうと通じなくなってしまうものを(緩めず)、相手がうなずいてくれるまで、心の中でも思いを伝え続ける。そんなシーンが多かったような気がするので、セリフだけではない部分もぜひ見てほしいです。
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