現在放送中の連続テレビ小説「ひよっこ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)でナレーションを務める増田明美が、4月12日に放送された第9回に体育教師役で出演した。
本作は、農家に生まれた少女・谷田部みね子(有村架純)が集団就職で上京し奮闘する青春ストーリー。増田はみね子の幼なじみ・三男(泉澤祐希)が、聖火リレーに興味を持ち相談をする相手という役どころだ。
わずかワンシーンながら、風を切って走る木脇先生(増田)の姿はやはり“元オリンピックマラソン選手”そのもの。三男はペースについて行けず、泣きそうになりながら追走する。
この直後にかぶせられた増田本人によるナレーション「大変失礼いたしました」もそうだが、増田の語りは本作スタート当初から注目を集めてきた。
記念すべき第1回の放送において、第1声は「おはようございます。増田明美です」。また、峯田和伸演じるみね子の叔父・宗男が登場すると「何だか、おかしな人ですね。朝ドラには、変なおじさんがよく出てきますねえ、何ででしょうね」と説明し、そのナレーションらしからぬどこか俯瞰(ふかん)したような語り口は、作品の世界から増田が1人抜け出してしまって、視聴者のすぐ隣までやって来るようにも感じられる。
制作統括の菓子浩氏は、増田の起用理由を「声の心地よさ」と「キャラクター性」と説明。「(増田が語る)一見要らないような情報から、時代をリアルに感じてもらえるんじゃないかと考えました。増田さんなら、要らない情報を入れても許してもらえるんじゃないかと(笑)」とコメントしている。
また、増田の起用を発案したのは岡田惠和氏だといい、「起用が決定したことを岡田さんに伝えたら、1、2日後には、増田さんが走っているシーンが台本に書かれていました」と明かした。
当の増田は4月4日放送の「うたコン」(NHK総合)にゲスト出演した際、「昭和の文化をマラソン解説の小ネタ風に説明してほしいと言われました」と語っていた他、ドラマスタートと同日に初回が放送されたレギュラー出演番組「ごごナマ」(NHK総合)では、「『ひよっこ』は親子の絆の温かさと、躍動感のあるドラマなんです。だから私のナレーションで邪魔をしないようにっていうのを、意識しているんです」と話し、慣れないドラマのナレーションでの苦悩もうかがわせていた。
なお、増田が演じる木脇先生は第3週(4月17日[月]~)にも登場する予定。
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