――ファースト写真集完成おめでとうございます。今作はどういうテーマで撮影されましたか?
幼少期を含めて“ゆかりの地”にちなんだ写真集を作りたいと考えていたので、そこからどのように撮影しようかとスタッフさんと相談して決めていきました。美しいだけの写真集というより、ストーリー性のある写真集にしよう!というのはみんなで決めたテーマです。
そして漠然とロケ地などを考えていた時、祖父母の家で撮りたいなと思いました。ただ、そんなにおしゃれな家ではないので(笑)、許されるのならば…と。
――なぜその場所がいいと?
私が生まれたのは大分県なのですが、幼少期に大分の祖父母の家で暮らしていた時期もあって、そこでの日々が今思い返してみても忘れられない時間だったんです。私の人生を振り返る上で大きな意味を持っている場所なので、ここで撮りたいなと思いました。
――大分での写真は、どことなく表情が柔らかい印象を受けました。
それはすごくあると思います!(笑) 仕事モードから少し離れた感じですよね。祖父母の家には子どもの頃に使っていたコップとかも全部あって、そういう物に触れると、童心に帰るような感覚がありました。
――では、福岡は桜井さんにとってどういう場所ですか?
学生時代を過ごした場所です。小学校に上がる前くらいまで大分で過ごして、その後に親の仕事の都合で福岡に引っ越しました。それから学生時代を過ごし、成人のちょっと前くらいまで福岡で暮らしていて。友達と遊びに行った思い出の場所もたくさんありますね。
――食べ歩きのようなカットもありましたが、あれはどちらですか?
大分・由布院の「湯の坪街道」ですね。湯の坪街道は、子どもの頃に祖父母によく連れて行ってもらった思い出があります。お店は変わっていましたけど、そこで食べ歩きをしたこともよく覚えています。
――普段女優としてテレビや映画を撮影する映像カメラと、こういう写真集でのスチール撮影での違いを感じる部分はありましたか?
最初は少し違うのかなと思って撮影に臨んだのですが、カメラマンのND CHOW(アンディ・チャオ)さんが「ストーリー性を大事にしたい」とおっしゃっていたので、私が自由に動く姿を撮ってくれました。
おかげであまり意識せずに撮影できたんですが、不思議とこっ恥ずかしい感じがありました(笑)。「よーいスタート!」「ハイOK!」の合図がないと、どこを撮られているんだろうという感覚と、どういう自分でいたらいいのかと悩む部分はありました。最初は少しカッコつけてしまったりして、ナチュラルな表情になるまで時間がかかりましたね。
――写真集をご覧になって、自分で驚いたカットもありましたか?
祖父母の家では、自分でもビックリするほどナチュラルな表情が出ていたなと思います。福岡や自分の幼少期を過ごした場所に行くと、こういう顔になるのか、と意外さもありました(笑)。写真を見て、ずいぶん楽しそうだなって。
――写真選びにも参加されたとか。
ある程度選抜していただいた写真の中からどれにしようか、と私も参加してセレクトさせていただきました。特に日常の一部を切り取ったような寝起きカットなどを入れたいなと思いました。
――セレクト作業は楽しかったですか?
とても楽しかったですし、意外とすんなり決まったんです。表紙も5分くらいで決まりました。
――おおっ! 決め手は?
みんなで「これじゃない?」となって、「確かに!いいね~。じゃあ決まり!」という感じで、割と即決でした。
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