――伝説のバンドとして、メンバー4人もそれぞれに役割があったのでしょうか。
自分は、ボケ担当でした(笑)。布袋は、普段から面白いのでツッコミ担当。いつも突っ込まれていましたよ。氷室はリーダータイプで親分肌。松井は子分 (笑)。
――BOOWYのCDジャケットは氷室さんと布袋さん2人のジャケットもありました。2人に光が当たるようなイメージでしたが、高橋さんは当時どのように見ていたのでしょうか。
目立つのは2人でいいわけです。バンドは刀。刃先や切っ先部分は氷室と布袋で、自分と松井がつばと柄の役割。柄がないと刀も持てないじゃない。自分らが土台でリズム隊がしっかりしていれば、何をやっても形になる。それは役割として、意識していました。
メンバー間でも、あうんの呼吸的を感じていて、何も言わずともわかるだろう、みたいな。お互いの熱がマッチして、日々一緒に演奏をしていると、だんだん分かってくることが多くありましね。
――布袋さんは、今年も紅白に出られたりと、今も音楽業界の第一線でやられていますが、交流はあったりしますか?
今もレコーディングなどで誘ってくれたりして、一緒にやる機会はありますよ。コロナ禍で色々と大変な中で頑張っているよね。武道館の無観客ライブを成功させたり、「ギターを弾く」ことに年々深みが増している印象です。飽くなき探究心というか、とにかくギター1本でね。「やり続ける大事さ」を布袋から学ばせてもらっていますよ。
――高橋さんが目のあたりにした、氷室さんの凄みはどのような部分でしたでしょうか。
氷室の凄さはストイックさだね。自分にプレッシャーをかけながら、しっかり作品を作る。ミュージシャンは、みんなそうかもしれないけど、氷室はストイックさが異常だと思う。音楽に対しても好きな作品や気に入った作品に対しては、ジャンルが異なってものめり込んで研究していた。ストイックさを象徴しているのが、あの肉体だよね。ロックスターは、ステージ上でカッコイイ存在として立ち続けるという美学をずっと貫いていたよね。でも、そのストイックさを感じさせない。たまに冗談で「なんでそんなに歌がうまいんだ」と聞いたら「俺は生まれた時からうまいんだ」なんて返されたりしていました(笑)
ライブ活動を引退しただけで、音楽をやめたわけでもないので、アルバム完成を待って、1日も早く聴けることを楽しみにしています。
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