あらき:文化の発展には開拓する人だけじゃ成り立たないからね。僕たちが歌い手っていう道を歩きやすくしてくれたのは先輩がいたからだし、それについていく自分たち、そしてその後ろを追う後輩がいなければどこかで消えてしまう可能性もあるから。
ウォルピスカーター:そうなんですよね。でも僕がそこで恐れているのは爆発的に歌い手が流行することなんですよ。
Gero:なんで? むしろ盛り上がりがドカーンといったほうが良い気もするけど。
ウォルピスカーター:大爆発したものって飽きられるのも早いと思う。例えばメントスコーラみたいな。誰もがやっているけど、飽きられはじめたら奇抜なものだったり大金をかけたりするような企画しか見られなくなっていくから、新鮮味がなくなってしまうんですよね。
Gero:なるほどね。文化として広がってほしいけど、一過性の流行で終わってしまうのは確かに望んでないな。
あらき:じゃあ、ゆるやかに盛り上がっていくのが理想ってこと?
ウォルピスカーター:僕の希望はそうですね。今、ちょうどそういうタームに差し掛かっていると思うので、世の中の認知度をさらに高めつつ流行を広げていきたい。そのためには次世代の若者が入ってきてほしい。…めちゃくちゃ理想論ですけど。
Gero:理想を口にするのは大事よ。というか僕たちがそういうのを発信していかないと、分かってもらえない部分でもあるからね。
ウォルピスカーター:僕たち自身もそういうシーンの流れと共に歩んできたから、これからもその流れを大事にしていきたいですね。
(ウォルピスカーター):“高音出したい系男子"の異名を持ち、ハイトーンボイスを武器に多くのファンを魅了する人気歌い手。実直な“高音"へのこだわりを掲げる「ウォルピス社」社長でもある。ニコニコ動画やYouTubeで投稿した動画の累計再生回数は3億回を突破し、動画投稿だけではなく、これまでに4枚のアルバムをリリース。過去開催されたワンマンLIVEは全てSOLD OUTするほどの人気を誇る。レギュラーでラジオパーソナリティーも務めるなど、多方面で活躍。
(Gero):兵庫県尼崎市出身。2008年からニコニコ動画で歌い手として活動し、2013年にメジャーデビュー。アニソンシンガーとしても活躍。低音からハイトーンまで4オクターブをパワフルに歌い上げる。人気歌い手たちが一堂に会する音楽フェス「ちゃんげろソニック」主宰。
(あらき):90's PUNKをこよなく愛し、熱いロック魂と情熱的な声でリスナーを魅了するボーカリスト。ネットミュージックシーンを中心に活動するが、ライブでの歌唱力、パフォーマンスにも定評がある。ニコニコ動画・Youtubeの総動画再生数は2億回を超える。