声優・雨宮天、ベストアルバム収録の新曲に込めた想いとこだわり

2022/01/03 12:01 配信

音楽 芸能一般 インタビュー

【写真を見る】2〜3月にはベストアルバムを引っ提げてライブツアーを開催する雨宮天

メロディはもちろん、歌詞で選んだひとつひとつの言葉にも彼女のこだわりが詰まっている。

「1980年代の歌謡を意識した曲なので、今の曲にはあまり使われなさそうな言葉を入れたいなという気持ちがあって。あとは感覚的なことですけど、発してみて口が気持ちいいか。例えば“変わるがわる交わされるデザイア”や、“バカね”と“やめて”は、このメロディにこの言葉がのることがすごく気持ちいい(笑)。韻を踏むのも好きなので、1番を書いた後に2番はどう韻を踏めるかを考え始めて、この曲だと“シューズ”と“ルージュ”、“デザイア”と“メサイア”、“チープ”と“陳腐”とか。音のハマり、言葉自体が好きかどうか、韻をうまく踏めているかどうかという要素を全部クリアしたくて、時間はかかるんですけど、もともと言葉が好きなので妥協できなくて。すごく困ることもあるし、めんどくさいところでもあります(笑)」

声優として活躍し、ソロでの音楽活動も展開する雨宮天

お客さんに届けてみんなが好きになってくれて、初めて不安が払拭される

ここまで細い部分にまで力を注いでいるからこそ、ファンの手に渡り、反応を見るまでは思い悩むこともあるという。

「自分が迷いながら作ったものだからこそ、本当にこれでよかったのかな?という気持ちがずっと残っちゃって。だから周りのスタッフの皆さんにいい曲だねと言ってもらえることで一段階上にあがれて、かつお客さんに届けてみんなが好きになってくれて、初めてその不安が払拭されるんです。だから今すでに思い入れが強いというよりは、これを出したあとにみんなが好きになってくれたら、そこで初めて思い入れを強く持てるんだろうなと思いますね。ワンコーラスがYouTubeに公開されていて(※取材は21年12月中旬頃)、今のところ感触はいいですし、再生数も順調なのでひとまず安心かなと思いつつ、まあフルを出してから決まるなと結構ドキドキそわそわしているところです。例えばCDで曲を出したときにそこまで好感触じゃなくても、ライブのパフォーマンスとかいろんなことでめちゃくちゃ化けて、そこからみんなが大好きになる曲もあると思うんです。もしこの曲をみんなが気に入ってくれても、ライブで置く位置を間違って『この曲でテンション下がったね』みたいな印象を持たれちゃうと、もしかするとあんまり好きじゃないと思われちゃうかもしれない(笑)。だからパフォーマンスや曲を置く位置も大事だなとすごく思っていますね」

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