――アンチというと、「笑点」出演中は厳しい意見が寄せられることも多かったかと思います。
多かったですね。でも、ありがたいことです。厳しい声があるということは、それだけ見てくれているということですから。厳しい声がなくなったら終わりですよ。だから、「笑点」出演中はいっぱいエゴサーチしていました(笑)。「早くやめろ」とか「お前なんかいなくなっちゃえ」とか色々言われましたけど、今考えれば、僕のために文章を書くという労力をつかってくれている、僕のことをこんなに見てくれているんだと幸せに思っています。だから今は、もっと批判を受けてもいいと思っているくらいですよ。それがプラスに働くのは間違いないですから。
――三平さんはもともとポジティブだったのでしょうか。
いえ、痩せてからです。以前は批判の声がグサグサ心に刺さって悩みましたし、しがみついてでも「笑点」に残りたい気持ちでした。でも痩せてからは気持ちも軽くなって、ポジティブに考えるようになりましたね。
――改めて「笑点」卒業の理由についてお聞かせください。
子どもが今5歳なのですが、これから学校に行くようになって、もしも友だちから「お前のお父さん、つまんない」って言われたら、かわいそうだなと。批判の声も僕自身は受け止めてありがたいと思っていますけど、子どもからするとどういう影響を受けるかわからないじゃないですか。もしかすると、いじめの原因になるかもしれないし、正直怖かったですね。だからこそ、かっこいい父にならなきゃいけないし、「面白いね」「いい芸をやるね」って言われるお父さんでいなきゃいけないということが、「笑点」を一度卒業するという決心をした大きな理由のひとつかも知れません。
――三平さんにとって「笑点」で過ごした5年半はどんな時間だったのか、教えてください。
右も左もわからないまま「笑点」に入りまして、とにかく先輩たちを立てて頑張っていこうという気持ちでいっぱいでした。若手の一人として精いっぱい番組に貢献しようと努力しましたけども、月日は経つにつれて、やはり自分のキャラクターを付けていかなきゃいけないと気づかされました。とはいえ、僕にとって決してマイナスではない、すごく有意義な5年間だったと思います。大ベテランの師匠方の真横に座って、その息遣いや間合いを直に聞けたことも、僕にとって大きな財産となりました。
――痩せたことで挑戦したいことはありますか。
色々挑戦したいですね。痩せたことで、頭の回転が早くなった気がするんですよ。だから今後、いろんな番組に出られたらいいなと思っています。
――今回の経験を経て、ダイエット成功の秘訣は何だと思いましたか。
常に励ましてくれる人がそばにいてくれることが大事だと思いました。僕の場合はカミさんと子供がいつも応援してくれていて、家族を喜ばせたい一心でダイエットに取り組みました。あとは、トレーナーさん選びも大切ですね。ダイエットって結局のところ、自分が頑張らなきゃダメなわけですけど、その都度適切な指導をしてくれるRIZAPのトレーナーさんの存在がすごく大きいことを今回体感しました。もしRIZAPのサポートがなければ、ダイエットも成功せず、前向きな気持ちにもなれずに、「笑点」を辞めるという決断もできていなかったです。
文=こじへい
撮影=宮川朋久