【テレビの開拓者たち / 小山薫堂】人々の“共感”をどう作っていくかがテレビの課題

2017/04/16 20:00 配信

芸能一般 インタビュー

僕の理想の職業は「天使」ですから


小山薫堂とゲストがさまざまな事柄をテーマに行う“会議”をそのまま放送する「小山薫堂 東京会議」。4月29日(土)には、小山がニュージーランドを訪れる「―特別篇」を放送(c)2017 BS FUJI, All Rights Reserved.


──2010年から始まった「小山薫堂 東京会議」(BSフジ)も好評ですが、この番組のコンセプトは?

「“会議”って、企画が生まれる瞬間や、それがどんな経緯でどう変わっていくのか、というのが面白いなと思っていて。その様子をそのまま番組にしたのが『東京会議』なんです。世の中の会議を楽しくするお手本…というとおこがましいんですが、番組を見た誰かが、『会議は楽しくやった方がいいよね』と前向きになるきっかけになればいいなと思いますね」

――熊本の航空会社「天草エアライン」の機体デザインをはじめ、番組から生まれたものもたくさんありますよね。

「ええ、番組から実際にいろいろなものが生まれたり、いろんな人との出会いがあったり。本当にうれしいし、僕はすごく意味がある番組だと思ってるんです」

──今後、番組で取り上げてみたい会議のテーマは?

「アイデアはたくさんありますけど、全くニーズがないものは絶対にやりたくないですね。自分だけじゃなく、自分以外の誰かにも自信を持って推薦できるものを取り上げていきたい。僕の理想の職業は『天使』ですから。“みんなの”じゃなくて、“誰かの”天使になれたらいいなと常々思っているので、『これが実現したら、この人は絶対にハッピーになるだろうな』という気持ちを大切にしながら、新しい企画を考えていきたいですね」

──最近よく、“テレビに元気がなくなった”などと言われますが、小山さんはこれからのテレビはどうなっていくと思われますか?

「オリンピック中継なんかもそうですけど、みんなで時間を共有できる、リアルタイムに情報を伝えるメディアの中で一番大きな影響力を持っているのは、今でもやっぱりテレビだと思うんです。

その中で、人々の“共感”をどう作っていくかが今後のメディアの課題だと僕は考えてるんですけど、その際にテレビは他のメディアのプラットホームにもなり得るんじゃないかと。テレビだけで何とかすることにこだわらなければ、まだまだテレビの時代は続いていくと思いますよ。そもそも、今やパソコンやスマホでも見られるわけで、テレビというものの定義がよく分からなくなってきてますよね(笑)。でもだからこそ、テレビの未来も憂うことはないんじゃないかと思います」

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